生命保険・医療保険の震災による免責について(2ページ目)

災害入院給付金や保険料払込免除に免責あり 

災害死亡保険金と同じように、支払事由に該当した被保険者の数によって支払われなかったり削減されたりする可能性がある保障は他にもあります。入院給付金や手術給付金、先進医療給付金、介護一時金や介護年金等の保障が該当します。疾病入院給付金や疾病手術給付金の場合は、対象が疾病を原因とする場合に限定されているので、地震や津波による削減等の可能性はありません。

一般的な終身保険や定期保険では、「加入後一定期間内の自殺」「契約者や保険金受取人の故意」「戦争その他の変乱」などは免責事由に該当しますが、「地震や津波」については免責事由になっていません。

災害死亡保険金等の免責以外にも地震や津波を原因とした場合に影響のあるのが、保険料払込免除特約についてです。

保険料払込免除特約とは、被保険者が保険会社所定の身体障害状態などになった場合、以後の保険料払込みが免除されて、保険契約は継続される特約（特約でない場合もあり）のことです。これについても、地震や津波が原因で身体障害状態になった時は、「保険会社は保険料の一部または全額についての払込免除をしないことがある」となっています。

事が起きた時はまず保険会社に確認を！

災害死亡保険金などは、規模の小さい地震や津波では、保険の計算の基礎に影響を及ぼすことはないでしょうから、免責されずに支払われ、規模が大きい場合は、経営への影響や社会的責任などを考慮して免責にするかどうか決定すると思われます。保険会社としては、免責せずに支払いたい気持ちはあるでしょうが、保険契約上は免責について含みを持たせた曖昧な内容になってしまっています。

もし地震や津波によって被害にあった時は、まずは加入している保険会社に確認してみることを勧めます。確認する為には、どこの保険会社に加入しているのかくらいは契約者だけでなく、請求者（保険金受取人など）も知っておくべきです。また、請求者も同時に被害にあう可能性があるので、他の親族にも知らせておいたり、保険担当者（募集人）と信頼関係を構築しておいたりすると良いです。今できることはすぐにでもしておきましょう。

※地震や津波による免責や払込免除の詳細については、必ず加入している保険会社へ確認して下さい。



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