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映画『これでいいのだ!!』佐藤英明監督インタビュー(3ページ目)

今週末の4月30日に全国東映系でロードショー公開される、主演・浅野忠信、堀北真希の爆笑コメディ。『これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫』。今回、初監督作としてメガホンをとった佐藤英明監督に、作品に込めた思いや、より面白く鑑賞するための見どころを訊きました。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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ひそかに盛り込まれた映画への思い

---作品の舞台となっているのは、昭和40年代の新宿近辺ですが、もちろん監督はリアルタイムではご存じないですよね。

佐藤 でも、あの辺りを拠点にして漫画家達が大騒ぎしていた時代は、そのまま僕たちが作ってきた映画世界ともオーバーラップした。それも、作りたかった理由のひとつなんです。

---佐藤監督とも縁の深い新宿ゴールデン街も登場します。

佐藤 夜のゴールデン街でロケをできたのは、快挙じゃないかと。全体のお店の98%が協力してくれました。でもこれは、僕がどうこうと言うより、赤塚先生がみんなに愛されてたからでしょう。

---そう言えば、この場所に非常に縁のある方も特別出演してましたね。

佐藤 その人のことは、実際に映画館で見てのお楽しみってことにしておいてください。御本人自ら「スペシャル・サンクス!!」って叫んでましたから(笑)。

---後半部分で、ストーリーが一変するシーンがあります。

佐藤 あそこは、赤塚さんと武居記者の結びつきが最も濃かった時代の作品「レッツラゴン」がモチーフになってます。映像化するのは無謀だと武居さんにも言われたんですが、挑戦してみました(笑)。「天才バカボン」や「おそ松くん」に比べると、現在では読むことが難しい作品ですが、これを機会にもっと多くの人に読んでもらいたいです。どこか「勇気のある」出版社が再販してくれるとうれしいのですが・・・。


一見、単純なコメディながらも、描かれている内容は多少デフォルメしていながら、一人の人間が作品を生み出すうえでの苦悩からにじみ出てきたもの。その点を踏まえてスクリーンを見ると、また違った印象を受けるのでは。

東北の被災地の方々のみならず、日本全体が深刻な現実を突きつけられている現状ですが、「しばらく本気で笑ってないな」と感じている方は、一度映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。あまりの馬鹿馬鹿しさに無心で笑いながらも、見終わった後、暖かいものが胸のうちに残ってしまう、稀有な作品だと思います。

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