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被災者に対し、「住宅ローン減税」の還付請求に関する特例措置が採られる

「東日本大震災による直接的な被害額は16兆~25兆円にのぼる」—— M9.0の激震に大津波、さらには原子力発電所の放射能漏れと災難が続く東日本大震災。死者・行方不明者が日に日に増える中で、政府は今回の地震による直接的な被害額が16兆~25兆円にのぼるとの試算を公表しました。16年前の阪神淡路大震災(約10兆円)の最大2.5倍に相当する金額です。

本震から13日が経過しているにもかかわらず、3月23日には福島県いわき市で震度5強の揺れを1日に2回観測するなど、いまだ余震が続いています。原発事故も深刻で、農産物に対して出荷制限ならびに摂取制限を指示するまでに放射性物資の被害が拡大しています。その上、東京では水道水にまで影響が及ぶ始末です。窮状が収束の方向に向かっているとは到底、思えません。

そこで、こうした事態をかんがみ、所得税と贈与税の申告・納付に関する特別措置が採られることとなりました。その中身は「青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県における国税に関する申告期限等を延長する」というものです。
 
所得税・贈与税の申告・納付に関する特例措置

 

この特例措置の中には「住宅ローン減税」も含まれますので、2010年中にマイホームに入居した当該5県の被災者の方々で、いまだ還付請求していない人は、これから確定申告することで税控除が受けられるようになります。必要書類を集めるのは大変だと思いますが、もらい損ねる心配はありません。生活が平常に近づいたら、さっそく手続きを開始するといいでしょう。

公庫融資、フラット35利用者は被災程度に応じて返済方法の変更が可

また、公庫融資あるいはフラット35の利用者で、今回の地震により被災された方については、被災の程度に応じて返済方法が変更できるようになりました。

■返済方法の変更が認められる人

次のいずれかに該当し、被災後の収入が住宅金融支援機構で定める基準以下となる見込みの人

  1. 商品、農作物その他の事業財産あるいは勤務先が損害を受けたため、著しく収入が減少した人
  2. 住宅が損害を受け、その復旧に相当の費用が必要な人
  3. 債務者または家族が死亡・負傷したため、著しく収入が減少した人

■変更可能な返済方法の内容

  1. 返済金の払い込みの据え置き(被災の程度に応じて1年~3年)
  2. 据置期間中の金利の引き下げ(引き下げ幅は被災の程度に応じて0.5%~1.5%)
  3. 返済期間の延長(被災の程度に応じて1年~3年)
 
    ※フラット35については、1と3のみが適用されます。


このように、東日本大震災の被災者の方々には税制上あるいは融資上の支援が用意されています。社会全体でバックアップしようという姿勢の表れです。義援金にしろボランティアにしろ、多くの人の善意が被災者の皆さんに向かっています。必ず完全復興は果たせます。それまでの辛抱です。将来を悲観することなく、ポジティブシンキング(前向きな思想)で難局を乗り越えてください。

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