会員権の売却価格が明確に
リゾート会員権は1963年頃から登場。初期の頃に購入された会員のなかには十分使い終わったので、それを処分したいというニーズも生まれ、中古市場は1987年頃から存在していました。しかしながら当時は、売りたい会員が業者に買い取ってもらうというシステム。そのシステムは契約書も作成しない、売買当事者が誰なのかわからないなど透明なものとはいえませんでした。業者は売りたい人から安く仕入れ、利益を上乗せして売却していたので、売る人が手放す価格と買いたい人が購入する価格に差があり、どうしても実勢価格がわかりにくいという欠点もありました。
ここで紹介するe会員権フェアマーケットは今年で11年目を迎えますが、10年前からインターネットで売りたい人の価格をそのまま掲載し、それを購入したい人がいると契約が成立。仲介をする株式会社e会員権が契約書作成や名義変更申請を行い、同社には手数料を支払うといくというわかりやすいシステムを確立しています。
「インターネットが普及したことに加え、売買価格や取引方法、権利移転のプロセスが透明な市場であるということで、着実に取引件数ものびてきました」と話すのはe会員権フェアマーケットの立ち上げを手がけてきた取締役涌井智子さん。
買い取って再販する業者は、利益が大きくないと取り扱わないケースもありがちでしたが、健全な仲介市場があることで、100万円以下の安い価格帯の会員権も流通します。買う側にとっては、選択肢も増え大きなメリットといえます。
e会員権フェアマーケットでは、購入希望の問い合わせがあると、欲しい方のニーズにあった会員権を一緒に探していくというのが特徴。業者が得る利益の大小で会員権を勧めるのではなく、施設の場所や数、予約や利用システム、サービス内容などひとりひとりのニーズにあう会員権を探してくれます。