スピーカーの取付奥行きは機種によってまちまち
もう一つ大事なことは、スピーカーの奥行きだ。口径が同じスピーカーだとしても、その奥行きはスピーカーによってずいぶん異なる。たとえば同じフォーカルの16.5センチ・セパレート2ウェイスピーカーを比べてみると、もっともリーズナブルなインテグレーション・シリーズのIS165(25,200円)は取付奥行きが49.9ミリ。それよりワンランク上のパフォーマンス・シリーズのPS165(33,600円)は、66ミリと、15ミリ以上違うのだ。だから、たとえ純正スピーカーを外した穴にぴったりと収まったとしても、奥行きが深いスピーカーだと、ドアのガラスを降ろした時に、スピーカーのマグネットにガラスがぶつかって窓が全開にならないというケースもあり得る。とくに、ドアが薄い軽自動車なんかは要注意だ。
愛車のドアの奥行きを調べよう
それを回避するには、まず愛車に奥行き何センチのスピーカーが装着できるかを知るのが大切。ショップにお願いするなら、ショップにお任せすれば安心だが、スピーカーを自分で取り付けるつもりなら、まずドアの内張りを外し、ドアのウインドウをもっとも下に降ろした状態で、ドアのインナーパネル(内張り側の鉄板)からウインドウまでの距離を測る。それに、インナーバッフルの厚みをプラスした数字よりも、スピーカーの取付奥行き(埋込寸法)が短ければ取付できるというわけだ。たとえば、ドイツのヘリックスというブランドのB2Cというスピーカーは、ウーファー部の埋込寸法が64ミリあり、このスピーカーが収まる穴径をインナーバッフル、ケンウッドSKX-100Sの厚みは約14ミリ。したがって、インナーバッフルからウインドウまでの長さが(64-14=)50ミリ以上あれば、取付できるということ。市販のインナーバッフルを使って、自分でスピーカーを取り付けようと思ったら、愛車には奥行き何センチまでのスピーカーが取り付け可能なのかを、スピーカー選びの前に調べておくことが大切だ。