AMGの宿願、オリジナルスポーツカー
2010年6月に日本でも正式発表された、AMG初の自社開発スポーツモデル。300SLのデザインアイコンであるガルウイングとロングノーズ&ショートデッキをもつ。サイズは全長4640mm×全幅1940mm×全高1265mm、車両重量は1710kg。価格は2430万円となる
低重心化されたエンジンはフロントアクスル後方に、ミッションはリアアクスルに配置。前後重量配分を47:53とした。ガルウイングドアは70度の開放角度をもち、開放時には地面とドア下の間は1500mmを確保している
AMGメルセデスの宿願は、オリジナルスポーツカーを作り上げることだった。メルセデス・ベンツをベースにレースや高性能車で数々の歴史と栄光を刻んで来たブランドにとって、それは当然の願いである。まずは完全オリジナル設計のV8エンジンを完成させ、次いで、全てを専用設計としたオリジナルスポーツカーを誕生させるに至る。それがこのSLS AMGである。
アルミスペースフレーム構造のフロントミドに6.2リッターV8エンジンを積む。そのパッケージはひとつのシルエットを浮き上がらせた。それが伝説の300SLガルウィング。かくしてSLS AMGは、世界中のスポーツカーファンの憧れ300SLガルウィングのオマージュとしても讃えられるスタイリングをまとうことになる。
とにかく、ドアを開けたくなるクルマである。その瞬間、まわりの全ての視線が集中し、そして笑顔になる。フェラーリやランボルギーニを見る目とは、また違う、どこか暖かい視線。ガル=カモメの可愛いイメージがあるからだろうか……。
AMG独自開発の6.2リッターV8エンジンに、吸排気系を中心に120カ所以上の改良を加えた。最高出力571ps/最大トルク650Nmを発生し、パワーウェイトレシオは2.84kg/psを達成する。0-100km/h加速は3.8秒
スーパーカー好きのデイリーカーとしてもオススメする。