フレーム剛性はピカイチの高さ
見た目はごつくなくても、非常に剛性の高いフレーム設計
押しやすさに貢献しているもうひとつの機能性として、キューレットミューラーのフレーム剛性の高さは見逃せません。ガーネとアダマス、どちらも押しているときにハンドルが左右にブレることがなく、娘(体重10.2kg)を乗せ片手で押しても、きちんとまっすぐに走ったのには驚かされました。フレーム剛性が高くない場合、左右均等の力で押さないと車体全体が左右にぶれ、とてもではないですが片手で押して進むことはあり得ません。
ガーネとアダマスを比較すると、アダマスのほうがよりしっかりと押しやすく、安定した作りになっているように感じられました。車体重量の他、フルフラットシートの採用で若干重心設計も変わっていることや、ホイールベースが若干(15mm)広がっていることが寄与しているのかと思います。走行感の差は、例えるならばガーネはキビキビと小回りが利きやすく、アダマスはどっしりと安定した走りで、直進推進力が高いという感じです。
大型幌で、別売りのサンシェードは不要かも
幌をフルに下げると、赤ちゃんの上半身がほぼ隠れるサイズ
ベビーカーでよく悩みのタネになるのが「日差しをどのように遮るか」ということ。自由に身体の向きを変えられない分、乗っている子はまともに日差しを浴びてしまうこともままあります。また、日光というのは真上からよりも斜め前方から差し込んでくるため、眩しさもかなりのものです。最近は軽量さよりも利便性を選ぶ方が多くなったこともあり、全体的に大型幌をウリにしている商品が増えています。
アダマスもそのひとつで、幌のハンドルに近い部分のファスナーを開くとググっと幌を伸ばせます。最大限に伸ばすと子どもの上半身はほぼ覆われるので、日差しをもろに浴びる心配はないでしょう。幌には99%UVカット機能が施されているほか、適所がメッシュに切り替えられるエアスルーシステムがあり通気性も考慮されています。
持ち運びやすさは、ガーネのほうが上
一方、剛性や幌の大きさを重視した結果、どうしても車体重量は重め。とくにアダマスは幌やシートが大きい分、本体重量は7.7kgもあります。付属のダッコシートやリバーシブルシートを取り外して使ってもどうしても7kgを超えてしまうのは、公共交通機関や階段を利用するシーンが多い人にとってはネック。ショルダーベルトが付属しているので担ぐことはできるのですが、たたんだ形状もやや大きめで凸凹しており、体感的にも他車種より重く感じてしまいました。
ガーネはたたんだ形状はそれほど変わらないものの、本体重量が1.5kg軽いので背負った時もアダマスに比べると楽です。ただ、機能性自体は全体的にアダマスのほうが充実していますので「折りたたんで運びやすいことを絶対に重視!」「使用後に無料回収して欲しい」ということでしたら、ガーネをセレクトすることをおすすめします。
>>座面の違いをチェック!