4.お互いの家計は公開し、共通認識をもつ
また、共働きを始めたときは、必ず自分の年収を公開してください。毎月の生活費は渡しているからと、年収ベースでの意識共有をしていない男性がけっこういます。正確な数字をオープンにしないのと、男らしさは関係ありません。共働きが始まり、妻の年収をしっかり把握するためには、自分の年収も開示するしかありません。自分は教えないけど、お前の年収は教えろ、はうまくいかないわけです。
お互いにどれくらい稼げるのか、どれくらい稼いでいこうとするのかをすりあわせし、それは何のために稼がなければいけないのか(住宅ローンを返す、子の学費準備をする、老後の準備にもつなげるなど)という意識も共有しておきたいところです。目的があれば、がんばれます。あなたが家族のためにがんばって仕事をしているように、同じ気持ちで夫婦でがんばるのです。
何も細かい数字を詰めなくてもかまいません。それこそ100万円単位でもいいので、お互いに確認しておくことが大切です。「自分が500万円だけどこれだけでは学費の準備が足りないし、老後の備えまで手が回らない。だから、共働きで合計600万円にして準備のペースをあげよう」というくらいでも共通意識を持つとうまくいきますよ。
このとき、「きみは無理をせず働いてくれればいい。メインの稼ぎ頭は自分がちゃんと担うから」と上手に伝えられるといいですね。
5.そしてもちろん……しっかり貯め、しっかり殖やすこと!
最後はもちろん、共働きで馬力の増えた「稼ぎ力のエンジン」を「貯める力」「殖やす力」につなげていくことです。せっかく年収が100万円増えたのに、欲しい買い物にお金を回して結果としてプラスマイナスゼロ、というのはあまりにももったいない話です。
ふたりで稼ぐ、ということはお金を稼ぐエンジンを2つ持つということです。つまり、今までよりも早く目標に到着できる力を手に入れることができたわけです。学費の準備、老後の備え、住宅ローンの早期返済……。お金に関する悩み事をできるだけ早く、できればより充実した形でクリアするチャンスです。
仮に100万円増えた年収があったとき、それを全額貯めようとしない、という話はすでにしていますが、半分以上は必ず、できれば7~8割くらいは貯めたいところです。
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共働きをスタートさせたとき、最初は大変ですから、ぜひ妻をいたわる気持ちを持ってあげてください。自分が初めて就職した数カ月のことなど思い出してみるといいでしょう。
そして、できるだけ長く共働きが続くように、男性のほうから支えてあげてください。共働きは長く続けられれば続けられるほど、経済的余裕につながります。
子どもの成長に従い年収が増えるほど簡単なご時世ではありません。ふたりで協力して稼いでいくことがとても重要になっています(できれば早く、共働きがスタートできるともっとラクになります)。
間違っても、疲れて帰ってきた妻を怒鳴り散らすような最低の男にならないようにしてください。自分だって、仕事で疲れて帰ってきたとき、玄関で妻に怒鳴られたら、イヤじゃないですか!