住みたい街 首都圏/通勤・買い物に便利な街

東京駅直通JR8路線 住み心地比較 1(3ページ目)

東京駅に直通するJR8路線は都心から千葉、神奈川、都下、埼玉と首都圏の各方面へ向かっています。当然、向かう方面、路線によって所要時間、住宅価格、賃料、そして街の雰囲気も違ってきます。順に見ていきましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド


京葉線 東京から20分で住宅エリアへ
大規模物件中心、計画的な街並みも特徴

京葉線

時間帯によっては快速もある京葉線。後ろに見えているのは人気の、ネズミのいる夢の国

湾岸を走る京葉線は平成元年に全線開通した、首都圏では最も新しい路線です。そのため、東京駅の京葉線ホームは地下深くに作られており、乗降はちょっと不便。八丁堀(中央区)で東京メトロ日比谷線に乗り換えられますが、これも歩きます。その代わり、東京駅から同線屈指の人気を誇る新浦安(千葉県浦安市)までは各駅停車でも約20分。所要時間は東京~新宿、東京~川崎(神奈川県川崎市)とほぼ同じで、距離と住環境、価格で考えると、人気が集まるのも理解できます。もうひとつ、京葉線の難は海辺の高架であることから、風などの影響を受けやすく、運休が多い点。総武線までは遠いので、東西線浦安駅に出るのが現実的なところです。

新浦安の街並み

車道、歩道が分離され、ゆったり作られている新浦安エリア。運転しやすく、店舗にも大型駐車場付きが多い

住宅ではシングルで八丁堀という選択以外は千葉県に入ってからが本番。具体的には東京ディズニーランドのある舞浜(千葉県浦安市)を越え、前述の新浦安以遠です。新浦安はリゾート風のゆったりした街並みが特徴ですが、そろそろ、新規の供給は先が見えてきた感じ。広い物件が多いのもファミリーにはうれしい街です。新浦安の3駅先、南船橋(千葉県船橋市)は大規模商業施設、URの団地が広がり、平成19年前後に大規模マンションが一気に供給されましたが、以降は音無し。都心30分圏はもうすでにあらかた開発されてしまったと見るべきかもしれません。

海浜幕張

オフィスビル、アウトレットなどが並ぶ海浜幕張駅近く。少し離れてホテルや住宅がある

駅前にオフィスビルが並び、その向こうにマンションが広がるのが海浜幕張(千葉市美浜区)。幕張メッセや幕張海浜公園のある街で、ここでも新規の分譲は駅から遠め。新浦安同様計画的に作られた整然とした街並みが印象的で、大学を始め、文教施設も集まっています。平成15年以降再開発が進み、大型商業施設ハーバーシティ蘇我の誕生以降、地価が上昇、注目を集めているのが蘇我(千葉市中央区)。公園、アリーナなどが並び、かつての工業エリアの雰囲気一新です。東京駅からは50分近く。直通とはいえ、ちょっと、かかります。

同沿線からは西船橋から新松戸、越谷レイクタウン、武蔵浦和、新座などを経て府中本町へ向かう武蔵野線ルートもありますが、今回は省いてあります。

総武線快速 お屋敷街から
マンションエリアまで表情豊かな沿線

錦糸町オリナス

錦糸公園隣に再開発で生まれた大型商業施設。このあたりからは東京スカイツリーもよく見える

京葉線より内陸部を走る総武線快速は都心近くの新日本橋、馬喰町(以上2駅千代田区)を除き、駅前に商店や飲食の多い、生活に便利な街が揃うのが特徴。多少猥雑な印象もある錦糸町(墨田区~江東区)、南口に大きな商店街のある新小岩、江戸時代には豪商の保養地だった千葉有数のお屋敷街のある市川(千葉県市川市)、大規模商業施設が充実、マンションも多い船橋(千葉県船橋市)、津田沼(千葉県船橋市~習志野市)、稲毛(千葉市稲毛区)と表情も違うのが面白いところで、好み、予算などに合わせて選べます。

街の雰囲気で考えると、新小岩まではシングルやカップル、市川以遠はファミリー向きで、価格的に手頃になってくるのは船橋以遠。ただし、京葉線同様、駅に近い場所はかなり開発が進んでしまっており、価格的にもやや高め。千葉までは約40分。千葉方面へ向かう路線沿いには海浜公園が多く、のんびりできる雰囲気も魅力のひとつ、ぜひ、足を運んでみてください。

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