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毎月分配型ファンドの実力をチェックしよう(2ページ目)

定期的に分配金がもらえることで根強い人気の毎月分配型ファンド。今年は運用環境の改善により分配金の引き上げも増えてきているようです。ただし、分配金の高さだけでファンドを選ぶのは禁物!そのファンドの実力にも目を向けましょう。

執筆者:村岡 里香

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毎月分配型ファンドの実力をはかる2つの尺度

体力

毎月分配型ファンドの分配金を払い出せる体力は?

そもそも投資信託の分配金は、「組入資産からその期に得られた利息や配当」「組入資産の売買益」「前期から繰り越された積立金、調整金」の3つが原資となっています。

とくに毎月分配型ファンドの分配金の主なの原資は、利息や配当です。しかし、金利や配当にも波があるため、安定した分配金を継続して支払うためには、ある程度の余裕資金も必要になります。そこで収益の一部を分配せずに積立金としてプールしているのが、3つめの原資。仮に金利収入がダウンしたとしても、それまでのストックを取り崩すことで、しばらくは一定の分配金をキープできるというわけです。

よって、毎月分配型ファンドの分配金の健全度や余力をはかる上で大事になるのが、「分配金に占める利息・配当収入の割合はどれくらいか」ということ、そして「今のペースの分配金を払い続けるとプール資金はどれくらいもつか」ということです。これらは運用報告書で確認することができますが、最近はウェブサイトでも手軽にチェックできるようになっています。

投信情報提供会社のサイトが便利

分配金のためのプール資金の取り崩しが続くといずれは減配に

プール資金の取り崩しが続くようなら、いずれは減配に……

SBIファンドバンクのサイトの「分配金比較1200」は、分配金の健全度や余裕度に関する情報を簡単に入手できるツール(会員登録(無料)が必要)です。

ファンドを検索すると、「分配金の健全率」が表示され、直近や過去1年間の分配金のうちに占める利子配当等の収益の割合を確認できます。健全率が100%以上であれば、分配金がすべてその期の収益から賄われているということ。よって、数値が高いほど健全な分配を行っているとみることができます。

また、利子配当等の収益で足りない部分はこれまでのプール資金で補いますが、そのプール資金が直近の不足分の何カ月分あるかを示したものが、「分配金の余裕月数」(下の表では「分配余力」)です。余裕月数が高ければ高いほど、分配水準を安定的にキープするための余力が十分にあるといえます。
「分配金比較1200」より作成(2013年8月末時点でのデータ)。健全度、余力度を見ると前頁の表とは違う姿もみえてきます。

「分配金比較1200」より作成(2013年8月末時点)。健全度や余力度を見ると、前ページの表とは違うファンドの姿もみえてくるのでは(クリックで拡大)


上記サイトのほか、モーニングスターの毎月分配型ファンド検索も便利です。現在の分配金利回りが高いファンドはどれか、分配余力(こちらは分配可能額÷直近の分配金(税込)で計算)の高いファンドはどれか、さらに分配金と基準価額の騰落率を含めたトータルリターンが高いファンドはどれかが一目瞭然。各ファンドの「分配金」のページで過去の実績も確認できます。

もちろん、これらの数値はマーケットや金利動向によって変動するものなので注意が必要ですが、毎月分配型ファンドの良し悪しをはかる上で参考になるでしょう。ぜひ継続的にチェックしながら投資の判断に役立ててください。
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