端正な造りの堂々とした姿がフランス軍の象徴、凱旋門
世界一有名な通り、シャンゼリゼ通りの最西端にそびえ立つ凱旋門。端正な正方形の白い石造りの構造に施された彫刻も印象的で、晴れた日にはルーブル美術館の中心から真っすぐ伸びたシャンゼリゼ通りの先に見つけることができます。12の通りが放射線状に伸びていることから名付けられたエトワール(日本語で星という意味)広場の中心に位置しています。そしてさらに凱旋門から西へ進んで行くと、新凱旋門グランド・アルシュが中心に立つ現代的なビジネス街、ラ・デファンスにたどりつきます。実は、ルーブル美術館のピラミッド、カルーゼル凱旋門、コンコルド広場の中心に立つオベリスク、凱旋門、そして新凱旋門は一直線上に位置しており、地下にはメトロ1番線が走っています。
フランス軍の戦いと勝利を讃える場所
凱旋門は、ナポレオン率いるフランス軍がヨーロッパ連合軍に勝利した際の記念として建てられたことから、フランス軍の戦いや勝利の象徴とされており、革命記念日や、戦争で没した人を弔う時のセレモニー会場としても知られています。ナポレオン自らこの門の建設を命じましたが、彼自身は実際に完成した姿を見ずしてこの世を去りました。毎年7月14日の革命記念日にはこの広場とここから伸びるシャンゼリゼ大通りを中心に軍隊パレードが行われます。
様々な角度から門を楽しむ
凱旋門には、地下からのみアクセスが可能。メトロ・エトワール駅の出口もしくはシャンゼリゼ通りから入れる地下入口から入り地下通を歩いて行くと凱旋門への入口を見つけることができます。■展望台に上ってみよう
最大の見どころはなんといっても展望台。しかし50m近くある高さを階段で上るのはけっこう辛いものがありますので覚悟を。ちなみに高齢の方やハンディキャップのある方はエレベーターの利用が許可されています。展望台からは、シャンゼリゼ通りを含む広場から放射線状にのびる12の通りと360℃のパノラマを見渡すことができます。
展望台に上がる途中のフロアでは、凱旋門の歴史や構造を説明する展示がありますので、興味のある人はお見逃しなく。
■自由にアクセスできる、凱旋門下もお忘れなく
凱旋門の下にも注目すべきポイントが多数あります。地面にはフランスの戦争の歴史がプレートで刻まれており、門の内側の面には、歴代の戦争で戦士した兵士の名前が彫られています。
献花され、火が絶えず灯っている記念碑の地下には無数の戦士が眠っており、厳粛な雰囲気。美しく施された表の美しい彫刻も忘れずに見ておきましょう。
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■Arc de Triomphe
住所:Place Charles de Gaulle 75008 Paris
TEL:01 55 37 73 77
アクセス:Charles de Gaulle Etoile(メトロ1、2、6、RER-A)より徒歩1分
開場時間:10:00~23:00(4/1~30)、10:00~22:30(10/1~3/31)
休館日:1/1、5/1、5/8の午前中、7/14(午前中)、11/11(午前中)、12/25