資産運用/投資初心者にもできるカンタン資産運用法

国際分散投資、正しい5つのステップ(2ページ目)

これからはだれでも国際分散投資に取り組むべき時代です。その方法を5つの選択肢にしぼってご案内しました。大それたことと尻込みせずに、定期積み立てをするような軽い気持ちで、国際分散投資に取り組んでみましょう。あなたの未来を明るくしてくれるはずです。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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ステップ4:銘柄選択をする

地域に分散し株式比率を決めたら、10年後の期待リターンは決まってきます。ほぼ結果は予測できるのです。なぜなら、投資タイミングの良し悪しや銘柄選択の巧拙は長期間のリターンに与える影響は10%にすぎないからです(残りの90%は上記の地域と株/債券の選択の影響)。

そうはいっても、少しでも良い結果を出すために将来性のある投資信託を選ぶ努力が銘柄選択です。特に、商品性の選択でアクティブ運用を選んだ人は、パッシブを選んだ人よりも、ここの選択は重要です。一般的には、モーニングスターやリッパーなど第三者評価機関による格付け、ランキングなどを参考に選ぶことができますが、せっかく手数料を払って買うのですから、販売会社(証券会社)に助言をもらって選ぶのも賢明な選択肢です。

ステップ5:資金投入のタイミング

さて、ここまでで、国際分散のために投資信託を買うために必要な選択を書いてきました。では最後はいつ買うか?という問題です。

これはつまり、資金の投入時期です。これに関してもやはり分散することが安全です。時間分散して買うとなると、積立する感覚で毎月コツコツと同じ金額で同じ銘柄を買っていくことになります。

例えば、いま30歳のサラリーマンであれば、60歳のリタイアまで無理なく続けられる月額で、まずは積立投資を始めてみればよいでしょう。毎月3万円ならば、日本株投資信託に1万円、先進国株投資信託に1万円、新興国株式投資信託に1万円という風に3本の投資信託をずっと買い続けるのです。

しかし、手持ちの資金をまとめて投資したいと考える人が30年間も時間分散していたら、それは投資の遅延につながり、リターンを下げてしまいます。ですから、投資に回せるまとまった保有資産の投入は向こう1年間くらいのうちに終えてはいかがでしょう。この投入期間の長さもその人の相場観が左右します。

海外だからなんでも良い?

国際分散投資を行う実務的な方法は以上になります。ところで、国際分散投資と似て非なるものに、以下のような投資商品があるので、注意のためにお話しておきましょう。

オフショアファンド、ヘッジファンド、オルターナテイブ


これらは名を聞くだけで国際分散投資と勘違いしやすいので注意が必要です。例えこれらの投資が海外に投資されていたとしてもそれだけでは不十分。合理的な分散が行われているのか?納得できる投資機会に賭けているのか?換金は容易なのか?などを確認する必要があります。

特に外国籍のファンドに関しては、書類がすべて英語でできていますから、自分で何も確認しないでブローカーに言いなりにやっていたら詐欺だった、という事故が相次いでいます。国際分散投資のマガイモノにご注意ください。

それを避けるキーワードは日本の公募投資信託です。余程の確信が無い限り、公募投信以外の商品に手を出す必要はありません。

必勝の分散ルール

いかがでしたか?国際分散投資は投資信託を使えばだれでも簡単にできる資産運用の王道なのです。人生を逞しく生き抜くための武器としてお役立てください。

繰り返しになりますが、国際分散投資の実行にあたり必要な選択は以下の通りです。

●ステップ1:地域の分散

●ステップ2:株と債券に分散

●ステップ3:商品性の選択
↓  (●ステップ4:銘柄選択)
●ステップ5:投入時期の分散

多くのビギナーは銘柄選択から入ることでつまづいてしまいます。どの投資信託が儲けさせてくれるのか?ではなくて、儲かるために必然の分散ルールを決めてから取り組むことが肝要です。

「1人ではできない」という人は金融機関の窓口やFPなどの専門家に助言を求めてはいかがでしょうか?手を伸ばせば、助けてくれる人はどこにでもいる世の中になりました。
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