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ケルン国際家具見本市「リビングキッチン2011」に見る
キッチンデザインの最新動向

30年以上にわたって世界のキッチンデザインの最新トレンドを発信し続けてきたケルン国際家具見本市が2011年1月18日~23日までの6日間、ケルン大聖堂の見えるケルンメッセ会場で開催された。
2005年までのimm cuisinaleまでの視察レポートはAllAboutでも発表を続けてきたが、その後6年間はミラノで開かれるEuroCucinaの攻勢に押されて、その存在すら忘れかけてきたのが実態だった。

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ケルン国際家具見本市会場入り口


 

今年の国際家具見本市では、「Living Kitchen」という全く新しいコンセプトのもとに165社というミラノの125社を大きく上回るキッチン関連企業を集めた巨大展示会として再スタートを切った。
ケルン見本市会社の最終レポートによる来場者総数は138,000人で前年比38%増しという驚異的な数字は、48ヶ国から1,213社という出展社にとっても非常に満足できる結果となったわけだ。

会場のホール構成は、数年前に1号館などの古い会場を売却する一方、いくつかのホールを増築して全体に流れを良くしたレイアウトとなっている。この中のグリーンで示す4Hall1階と4Hall2 階、そして5Hall2階の3フロアーを使って「Living Kitchen」が開かれた。
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HALL PLAN


 

今回の展示会の全体を総括すると、ミラノとは違った姿が明らかになってくる。
1:まず第一に、見本市会社ベーゼ社長の話にもあるように、ミラノはキッチントレンドのファッションショーだが、ケルンはキッチンビジネスのトレードフェアであると宣言したように、見本市の基本スタンスに大きな違いがあることが明確になったこと。
2:「Living Kitchen」という基本コンセプトを、出展企業が各社なりの理解と解決策を呈示したことにある。
世界的な現象として、様々に変化するライフスタイルを具現化する場として「キッチン」が住まいの中で占める重要性がまずあげられる。一方、キッチンと食空間が家族や友人たちとのコミュニケーション空間として一番大切であるという共通認識も確立してきたようで、各社のキッチンデザインにその主張がこめられるようになってきたこと。

3:ドモテクニカというキッチン機器の展示会が無くなり、今回のLivingKitchenには、キッチン機器メーカー各社が精力的に新製品を出展したこと。特に電気機器ばかりでなくガス機器メーカーの出展も多くなり、世界的な目で見ると理想的なキッチンには、電気のIHクッカーとガスクッカーとの併設が求められるようになるという私の予測が現実的になってきたこと。

4:キッチン部材のメーカーが積極的に出展し、特にワークトップ素材、シンク、混合水栓などの出展が増加し、キッチンの総合見本市としての位置づけが明確になったこと。5月に控えているインターツム見本市に出展する家具金物メーカーは、あまり大きなブース構成とはならず、ちょっと物足りない点もあったが、キッチン家具、キッチン機器、キッチン部材というキッチン空間を構成するすべての要素が集まった見本市になったことが、今年の「LivingKitchen」の特徴であり、大きな成果だったと思う。

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今回の視察ツアー集合!いよいよこれから会場へ!


 

今回の見本市には、ドイツケルンメッセ見本市会社と日本支社の強力なバックアップをいただき、筆者が企画する形の視察ツアーを日米観光に協力を仰いで実施しました。国内キッチン関連企業の方々15名に参加いただき、見本市視察ばかりでなくドイツ市民の暮らしを知る家庭訪問とキッチン見学、ドイツ・Miele社の本社とオーブン工場見学、ドイツ・Poggenpohl社キッチン工場見学など、非常に内容豊かな視察旅行を実施することができました。この場をお借りしてご協力、参加いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

現地レポートVol.1では、「Living Kitchen」の概要を報告させていただきましたが、このあとVol.2~Vol.4まで3回にわたってキッチン家具メーカーの最新動向とデザインをご紹介します。

(C)Copyright Jan.2011 HIDEWO KURODA KITCHEN SYSTEM LABO.INC.