例えば、自分はどんな暮らし方をしたいのか考える。暮らしたい地域を自分の足で丹念に探す。自身で住まいのインテリアを考えてみる。居心地の良い空間を創るために必要な「モノ」を自分の基準で選び取る。こうした、わがままなアクションために頭脳と労力(お金ではなく)を費やすことに喜びを発見する。これがスローライフなやり方です。

住まいに何を求めるかは人それぞれ。でも共通しているのは、自分らしく暮らしたいというパーソナルなニーズを最優先したいということ。つまり、理想的な「住まい」を探すということは、理想的な「生き方」を実現したいということじゃないでしょうか。

今回は、フラットハウスの魅力を探ってみます。

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懐かしい温もりのあるフラットハウス

写真はイメージです

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フラットハウスとは、いわいる「平屋」のこと。あのザザエさん一家が暮らす日本家屋ですね。現実のイメージとしては、戦前の「古民家」、戦後の「文化住宅」、アーティスト好みの「米軍ハウス(アメリカンハウス)」などが思い浮かびます。マンションだらけの都心を離れれば、自分らしくリノベーションできる賃貸物件も多いようです。もちろん、大家さんの了承が必須条件ですが。

庭があって植木があって、家の佇まいそのものにも味わいがある。ここ数年、そんな木造平屋に関心が集まってきているようです。ガイド夫婦が「庭付き、一戸建、格安、築約40年」の木造平屋に住むようになって1年と数ヵ月。橙(だいだい)の木が実る小さな庭、ギシギシで斜めになった床、ネジ式鍵の戸締まり、離れと名ばかりの古物置のある、路地裏ハウス。

車が離合できない程の小さな道が迷路のように入り組んだ、古い住宅街。両側を隣接する民家の庭に挟まれた細長い路地がズズ~ッ続き、いちばん奥に可愛げにちょこんと建つ我が家。

「狭いながらも楽しい我が家」の言葉に表されるように、住み慣れると暮らしやすく離れにくくなるものです。もはや私たち夫婦にとってこの家は、寛ぎの空間であり、隠れ家であり、そしてなりより最高の遊び場になってしまいました。

平屋暮らしの魅力について

・家と庭のコラボレーション
平屋住宅は、庭と家がひとつづきになった感覚があります。縁側経由で庭に出て季節の花を摘んだり野菜を作ったり、気軽に庭に出て自然と触れ合うことができるというのも大きな魅力です。
…我が家の庭の木は橙(だいだい)。ミカン科の常緑樹で、実は最初は緑で、冬には鮮やかな「だいだい」色に変わります。お正月の飾り物やお隣へのお裾分け、絞り汁をポン酢にしたりと重宝しています。

写真はイメージです

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・居心地の良い空間づくり

日本の住まいはもともと平屋建てが主流。階段の上り下りもなく、天井も高くとれる開放感のある空間は、居心地の良いものです。そしてアパートやマンションと大きく違うのは、物音など周囲への気兼ねが少なくて済むことです。隣家との間の塀や庭の樹木など、一戸建てならでは遮音効果があります。
…我が家では和室を、LPレコードで音楽三昧できるジャズ部屋に変身させました。今後のリノベーションの楽しみも含めて、快適な空間づくりを続けたいと思わせるのが平屋暮らしです。

・バリアフリーの先取り
2階への昇り降りがないので、高齢者にも住みやすい環境といえます。ワンフロアの平屋暮らしは、将来のことを考えた上でもバリアフリーに最適な間取りではないでしょうか。
…田舎の2階建てに暮らしていた頃と較べ、重たい掃除機を持って階段を昇り降りしなくてよく、洗濯物も2階のベランダまで持って行く必要がなくなりました。女房の家事のひと手間を省いてくれました。

・天然のエアコンデショナー
開放感の或る大きな窓から、日差しをさえぎる庇(ひさし)から吹き抜ける風。縁側に差し込む日だまり、年期の入った床板の温もりのある足触り。木造平屋暮らしは、気持ちよく暮らせる自然の力を借りた天然のエアコン付きと言えます。
…我が路地裏ハウスでも、一年の内の猛暑と酷寒の数日はさすがに逃亡を図りたくなります。しかし築40数年は覚悟の上、当分は庭と玄関の水撒きで自然な風を取り込んだり、縁側でひなたぼっこをしたりと少々我慢の日々となるでしょう。これも、平屋に住まないと得られない貴重なヨロコビなんですから。

ガイド夫婦の木造平屋暮らしはココで>>再び街へ! 路地裏ハウス計画

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