イスタンブール/イスタンブールの観光・世界遺産

アヤソフィア博物館/イスタンブール(3ページ目)

イスタンブール最大の観光名所の一つ、アヤソフィア博物館は、キリスト教とイスラム教の両文化を包含する博物館として、モザイク文化都市イスタンブールを代表する建築物です。イスタンブールに行ったら必見のアヤソフィア、ここでは分かりやすくその歴史や見どころを紹介します。

執筆者:安尾 亜紀

アヤソフィアの見どころ

聖母子のモザイク

イスラム・カリグラフィーの円盤に挟まれた聖母子のモザイク

アヤソフィアの見どころは、なんといっても修復作業によって日の目を見たモザイク画たち。例えば入って奥の後陣ドームにある「聖母子のモザイク」は、小さいながらも浮かび上がるようにライティングされたその存在感が圧倒的。その左右にアラビア文字の円盤、真下にミフラーブとイスラム教的なものに囲まれているにもかかわらず、アヤソフィアが元はキリスト教教会であったことを印象つける美しいモザイクです。

キリストと女帝ゾエ夫妻

左にいる皇帝の顔の新しさと右にいるゾエの若さに注目(photo by Caner Cangul)

上階のギャラリーには、さらにたくさんのモザイク画が展示されています。薄暗いアヤソフィア中央部とは異なり、ギャラリー階は窓から光が多く入る場所なので、モザイク画が日の光を浴びてきれいに見える昼間などに行くのがおすすめ。ここには「ディーシス」や「聖母子と皇帝家族」、「キリストと女帝ゾエ夫妻」などのモザイク画があります。「キリストと女帝ゾエ夫妻」のモザイク画では、3回結婚した女帝ゾエが夫を替えるたびにこのモザイク画の皇帝の顔もつくり替えさせたために、その部分だけ新しいのがよく分かるのが見どころ。また、ゾエ自身の顔も若く描かれているのが印象的です。

 

聖母子とユスティニアヌス1世、コンスタンティヌス1世

高いところにあるけれど、日の光が一番よく入る場所にあるのできれいに見えます

出口へ続く拝廊上部には「聖母子とユスティニアヌス1世、コンスタンティヌス1世」のモザイク画があります。薄暗いアヤソフィアの中で、このモザイク画が最も日の光を浴びる場所にあり、その上保存状態もいいので、その傑作ぶりがはっきりうかがえます。向かい側には鏡が置かれているために、高いところにあるこのモザイク画を近くから見ることも可能。

モザイク画以外には、北西奥にある湿った支柱が観光客に人気。これは地下の貯水池からくる湿り気でこの大理石の柱がしっとり濡れているように感じられるもので、多くの人々がここに行列を作っています。というのも、ここに空いた穴に指を入れ、手を360度回すことができた暁には幸せになる、病が治る、子宝に恵まれる…… など諸説色々あるのだとか。真実はさておき、一度試してみてはいかが?

<DATA>
■Ayasofya Muzesi(アヤソフィア・ミュゼシ)
住所:Sultanahmet Meydani, Sultanahmet, Eminonu
TEL:0212(522)1750
開館時間:9:00~17:00、最終入場は16:00、ただし2階のギャラリーへの最終入場は16:15(冬期)
休館日:月曜日
入場料:20トルコリラ
アクセス:トラムSultanahmet駅から徒歩4分
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