EU公表 2011年現在「危険な航空会社リスト」
EUは圏内の空の安全を確保するため、危険な航空会社リストを作成している
2006年以前は、加盟国が各国ごとに危険な航空会社のリストを独自に作成していましたが、それらを統一したEU内共通のリストを2006年に初めて公表。それ以来、状況に合わせて、リストは随時更新されています。
5年前と最も大きく変わった点は、掲載航空会社の数が大幅に増えたこと。2006年は95社の航空会社が掲載されていたのですが、2011年1月現在では約290社と、約3倍に増えています。
リストの掲載基準は?
このリストに掲載されている航空会社は、EUが「航空会社として、国際的な安全基準に到達していない」と判断した会社です。では、どのような基準で、「国際的な安全基準に到達していない」と判断するのでしょうか?基準はいくつかありますが、例えば機体のメンテナンスが、十分に行われていないと考えられる場合。航空機が安全に飛行を続けるためには、当然十分なメンテナンスが必要です。しかし、世界の全ての航空会社が先進国の基準でいう十分なメンテナンスを行っているわけではありません。
次に、古い航空機を使用し続けている場合も、安全基準に満たないと判断されます。例えばボーイング727の航空機は、1964年から民間路線で就航が始まったかなり古いタイプの機体です。21世紀に入って先進国の航空会社はほとんど使用していませんが、このボーイング727をいまだに使用し続けている場合は、安全基準に満たないものと判断しています。
安全なフライトを管理する体制として、搭乗前のセキュリティーチェックや、航空管制システムが不十分である場合も、安全基準を満たしていないと判断します。
さらに、航空業界に対する国の規制や監督制度が十分でない場合も、「問題あり」として判断されます。そのような国の場合は、1国にあるすべての航空会社が、リストに入っています。
では、最新版の危険な航空会社リストです。