株・株式投資

「株価が下がると嬉しい」の心理(2ページ目)

株価は上がり続けることはなく、必ずどこかで下がるタイミングを迎える。そんなとき、多くの人は気分が良くないだろうけど、一方で「嬉しい」と思う人がいるのも事実だ。なぜ彼らは株価が下がって嬉しいのだろうか。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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買える株数が増える現実 

定期的に株(投資信託)を買いつけるとした場合を見ていくことにしよう。
仮に3万円を投資した場合
小数点以下は切り捨て。

小数点以下は切り捨て。


株価が下がれば下がるほど、買い付けている株数が増えている。これは当然といえば当然な話で、予算が同じであれば、安いものを買った方が量は多くなるのだ。でも、ここで言いたいのは、「下がったときにたくさん買えるからこそ、株価が戻ってきたときにリターンが大きくなる」ということ。

この考えは、通常の株取引の場合でも「買い増し」のときによく使われる。株価が下がっていく中で、株を買い足すことで平均取得単価を下げると同時に、株数を増やす。そうすれば、株価が上がってきたときには、持ち株が多い分利益も増えるという発想だ。

ポジティブへの第一歩 

株価が下がるということは、ネガティブなことなのは確かだ。その時点で評価額を見ればマイナスになっているのだから、見ていて気持ちのいいものではない。それは私も理解ができる。

でも、ここでちょっと発想の転換をしてみてはどうだろうか。株価が下がるのは、ネガティブではあるが、それ以上にポジティブへの第一歩という意味合いが強いのではないだろうか。(もちろん、長期的に見ても株価が戻るという前提があってこそだが)

昨年日経平均が大きく下がったことがあったが、そのときに「もうダメだ」と思って相場から逃げ出した人がいる一方で、チャンスとばかりに買うことができた人もいる。その2人の間には、今になってかなり大きな違いができているのは間違いないだろう。売った人は損切りをして、まさしく「損」をした。しかし買った人はどうだろう。今ごろ含み益になっているはずだ。

そのときは分からないのだが、少なくとも行動できた人は、後になってそれ相当の何かを得られるのだと思う。
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