派遣で働く/派遣の転職・キャリアアップ

派遣が35歳を過ぎても働くには?(3ページ目)

派遣の「35歳限界説」は間違っている!?事務系の派遣アシスタントが、年齢を重ねても働き続けるためのキャリアについて考えます。

中村 天江

執筆者:中村 天江

派遣で働くガイド

大切なのは、リーダーシップではなく「フォロアーシップ」

前面に立つのではなく、みんなを支えるのが好き。昇進や昇給がそれほどなくても、誰かの役に立っていると実感できる仕事を続けたい。ホスピタリティあふれる派遣スタッフの中には、このようなサポーティブな仕事を志向する人も少なくありません。

このような志向の人に大事にしてほしい能力は、「フォロアーシップ」です。フォロアーシップとは、ロバート・ケリーという人が提唱したリーダーシップの対になる概念で、まだあまり知られていません。組織を率いて目標を達成するのがリーダーシップ、リーダーを支え組織に貢献するのがフォロアーシップです。

年齢を重ねても派遣で働き続けられる人の特徴でかかげた、「周りに合わせて」「協調性」という能力は組織への貢献のことですし、「周りの人たちをうまく立てることができる」や「生産性を高めていこうとする積極性」などはリーダーの支援にあたります。このような能力は、「ただ言われ事だけをすればいい」というのとは違い、補助的な仕事を通じて高いパフォーマンスを発揮することを意味します。

フォロアーシップは参謀にも求められる奥深い能力。サポーティブな働き方を志向するのであれば、ぜひこの能力を意識していきましょう。

女性らしく、マチュアに働こう

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「女性のマチュアな働き方」を提唱した現テンプスタッフの武藤豊美氏

ちょうどこんなことを考えていた時、このフォロアーシップを実践してきた方にお会いしました。女性の「マチュアな(成熟した)働き方」を提唱した、現テンプスタッフの武藤豊美さんです。武藤さんはご自身が派遣スタッフを経験した後、派遣会社の社長もつとめた方。派遣スタッフの気持ちも、マネジメント側の事情もご存知です。

武藤さんによれば、アシスタントの女性が長く働き続けるために大切にすべきことは2点。
  • 親切に丁寧にを心がける
  • 自分を客観的にみれる
一所懸命まじめに仕事をするあまり、「これはおかしい」と主張を通そうとしたり、環境変化の抵抗勢力になってしまう派遣スタッフを何度か見たことがあるそうです。改善提案は歓迎されても、相手の優先順位や目的と一致しないと煙たく感じられてしまうもの。相手に自分がどう映っているかを客観的にみて、親切に丁寧にをいつも心がける。これを続けることで信頼感が生まれ、次々とチャンスや出会いにつながり、武藤さんはいつのまにか社長にまでなっていたそうです。

キャリアUPで大切なのは、誰かに必要とされる人になること。自分らしいキャリアの方向性を見極めて、能力を磨いていきましょう!

なお、「誰かに必要とされる=ニーズのある」仕事には偏りがあります。例えば、同じ正社員であればサポーティブな仕事よりも、主力メンバーの求人が多いのが現実です。年を重ねても働き続けるためのキャリアづくりでは、あなたが希望する仕事や業界で、今後10年、20年と仕事がありそうかも考えてみてくださいね。
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