もっともシンプルで、エレガントなトート
女性が持っても大丈夫な大きさ。ハンドルは一番短い長さに設定してある状態です。トートバッグ(LILAC)16万1700円~(クレマチス 銀座 TEL:03-3563-8200)
ここのところ、革や帆布のトートバッグが流行っていますが、クレマチス銀座のトートバッグはこれまで見たトートのなかで、もっとも気に入りました。ほんと、感動しました。でもまだ買ってませんが・・・(笑)。
クレマチス銀座は、鞄職人の小松直幸さんと靴職人の高野圭太郎さんのお店で、オーダーメイド専門店です。このトートバッグは小松さんの手によるもので、「LILAC ライラック」と名付けられています。
オーダーメイド品ですが、基本的にこのデザインとサイズはそのままで、使用する革を15種類程度のドイツ製シュリンク革のなかから選べるという仕組みです。既製品ではなく、受注生産による総手縫いです。
特筆すべきはハンドルの長さを3段階に調節できること。つまり手持ち用と肩掛け用に変更できる点です。他社製品の多くはハンドルとショルダーストラップをそれぞれ付けるものが多いですよね。いわゆる2WAYです。
横から見るとこんな感じ。ハンドルは長めの設定にしている状態です。この長さなら肩に掛けることもできます。しかも不自然に伸ばした感じがないのが素晴らしい
たとえ、ハンドルの長さを変えられるものでも、ハンドル下部のベルトの小穴が表側に見えるなど、デザイン的に無骨になってしまうものがほとんど。
この「LILAC」はカバンの内側で長さを変えられるので、表側もスッキリとした印象なんですね。で、このからくりは、真鍮製の棒の抜き差しだけで行うというもの。この棒を差し込んで留めておく革は、荷物の重さで伸びないように布を革で挟んでいます。つまり耐久性もあるということです。このアイデアはミュージックケースからヒントを得たそうです。
次のページでは柔らかい質感をレポートします。