それぞれの“汚れ”について検証

例えば1)の「ホコリ」、
これは主に屋外から飛んでくる「土ホコリ」と、家の中の布団やカーテン、また衣類からパフパフと出てくる「綿ホコリ」の2種類に大別されますが、それぞれ特徴として「そのままではベッタリくっ付きはしない・空気の動きに合わせて移動しやすい・飛び散りやすい」という性質が挙げられます。

「ホコリ」単体では、然程扱いづらい“汚れ”ではありません。掃除機の利用、乾拭きないし水拭きでほぼ対処できます。しかしこの「ホコリ」、アブラや水アカと結託したとき、ヘドロ状、ネンド状、ガジガジの石状等に化け、強烈に不愉快な汚れっぷりをアピールして来ます。
そうなってしまったときにはもう、水拭きなどというゆるい掃除法は何の役にも立ちません。複合した相手の“性質”をも把握する必要が生まれてしまうのです。

これを「汚れを溜めた」状態、と言う事ができます。一般に「掃除はマメにネ!」 と言われる所以(ゆえん)です。

“汚れ”の性質

では、2)アブラ汚れ の“性質”とは何でしょうか。

家庭内における 2)アブラ汚れ の「アブラ」とは、主には台所での調理で発生する「食用油(脂)」関係を発生の場とするものです。(住まうヒトの身体から湧き出る(?)「人体脂(皮脂)」もあります)

しかしこの、2)アブラ汚れ は台所(特にコンロ周り・換気扇周り)という局地に限らず、ミスト状に家中に飛散しているもの。
例えば天井近くの壁紙や、電灯の傘についた「ホコリ」を掃除しようとして、「ベタッ」という感触を味わった経験のある方も少なくないと思いますが、その“汚れ”こそが「アブラ+ホコリ」だったわけです。2)アブラ汚れ は予想以上・想像以上に家中を圧巻しています。

また3)水アカ汚れ は、主に水周りに見られるものですが、元が「水」であるだけに“汚れ”としての蓄積は緩やかかつ分かりづらいものになります。
洗面所やお風呂場、トイレなどで石けんや尿と組み合わさり、ガジガジに「石化」していきます。これも1)ホコリ と同様、単体でよりも他の汚れと合体した後のほうが扱いづらくなる類の“汚れ”と言えます。

酸性かアルカリ性か?

ところで、私たちが通常使っている“洗剤”というものには、よく「酸性洗剤」とか「アルカリ性洗剤」もしくは「中性洗剤」なんていう表示がなされているものです。まあ、ふつうはあまり酸性とか中性とか関係なく、その上に大書きされている「お風呂用」とか「住まい全般」とかいう用途に導かれて購入されているものかと思います。

でも何故用途だけでなく「酸性」「中性」「アルカリ性」という液性が示されているのでしょう?ぜんぶ「中性」でもいいのに? と思いませんか?

じつは、住まいの“汚れ”は「酸性」を示すもの(「アブラ(油・脂)」“汚れ”はこれ)と「アルカリ性」を示すもの(「水アカ(水道水に含まれるカルシウム成分など)」や、尿に含まれるアンモニアなど)、両サイドにまたがるものと、なかなか複雑・多岐に渡っています。この“汚れ”自体の“性質”を「分解・中和」するのが掃除の第一ステップ。「酸性の“汚れ”にはアルカリ性を、アルカリ性の“汚れ”には酸性を」ぶつけるのです。

そして、その“汚れ”のパワーを弱らせたところで「流したり」「拭き取る」。なにげなく私たちがやっている「掃除」って、すべからくそう言うものですよね。

というところで、『酢』と『重曹』の登場です。それぞれ、(食)酢は弱酸性、重曹は弱アルカリ性という性質を持っています。「酢と重曹が掃除に役立つ」というのは、「酢と重曹は、それぞれアルカリ性の“汚れ”や酸性の“汚れ”を分解・中和し得る」という意味であったわけです。



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