混雑した電車内に痴漢が出没する |
30歳代 36.9%
20歳代 21.7%
40歳代 20.6%
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となっています。
数字についての考察
3人に1人強が、30歳代ということになります。次いで、20歳代と40歳代が5人に1人程度です。だからといって、男性の全体数からしてとくに30歳代が痴漢行為をしやすいということにはならないでしょう。この数字はあくまでも「摘発された人数」であって、男性全体の人口に占める割合といういわけではないからです。摘発されていない人数もあるでしょう。電車内の痴漢に関していえば、まず電車に乗っている男性乗客全部の数と年代を明らかにして、それを分母にして割合を出さないと、どの年代に痴漢が一番多いのか、ということはいえないわけです。たとえば、20代の男性が30人乗車していて、うち1人が痴漢として捕まって、30代男性が60人乗車していて2人痴漢として捕まれば、数としては30代が2人ということになるけれども、痴漢の存在はそれぞれの年代とも30人に1人ということになります。元々、電車に乗っている人数がわからなければ、また捕まらない痴漢の数は誰にもわからないということです。30代の男性に本当に痴漢が多いのかどうか、実際のところ、どうなのでしょうか? ただ、これまでに摘発された男性に30代が多いという点だけが事実としてあるということなのです。
昭和46年~49年(1971~1974年)の第二次ベビーブームの世代が今、30代です。それ以降は減少する一方のため、20代よりも人口が多いという点がありますので、元々30代の人が多いということも考慮すべきかもしれません。
比較すると20代は30代に比べて性衝動は強いだろうけれども、30代に比べるとまだずうずうしさが足りないかもしれないし、または思慮不足かもしれない。30代は社会的破滅をより恐れるようになっているだろうから、実行者は少ないかもしれない。しかし20代より妄想の度合いが高まり、さらに巧妙な手口を駆使して捕まらない人の数が多いかもしれない。それに、40代50代60代であろうとも、むしろ長年の経験から捕まりにくいテクニックを会得しているかもしれない、などなど、実際にすべての男性乗車客にウソ発見器や心理テストでもしない限りは、わからないことでしょう。
妄想や衝動には個人差があるので、元々年代別に考えることにあまり意味がないかもしれません。たまたま捕まった痴漢容疑者に30代が多いという事実がありますが、被害者からすれば、相手が何歳であろうと関係ないことです。ただ痴漢にしたら、いくつのときに捕まるかはその後の人生に影響があることでしょう。習慣性になってしまっている場合は、何度捕まってもやるかもしれませんが、早めに捕まって反省して二度としなくなることが望まれます。
バンザイ乗車のススメ
一般の男性乗客としては、むしろ「えん罪」を恐れるものでしょうから、混雑した電車内では吊革に掴まりながら新聞や本でも読んだり、両手で吊革に掴まるなど、両手を上げておく、言ってみれば「バンザイ乗車」をすることで、誤解を招かないように警戒していただければと思います。すでに多くの男性が、心がけていると耳にします。→通勤時間と痴漢発生時間/女性専用車両について/佐伯の提案/あなたの一票/関連ガイド記事リスト