S&Pトロント総合指数とは?
S&Pトロント総合指数とはトロント証券取引所上場株式の代表的指数です。トロント証券取引所とはカナダ最大の証券取引所ですから、カナダを代表する株価指数と言うことも出来ると思います。同指数は時価総額加重平均指数で1975年を 1000 として算出されています。2010年11月時点の指数は1万3000程度ですので、35年で13倍になった計算になります。構成銘柄数は234銘柄となっています。指数時価総額は1.62兆カナダドルで、日本円にするとおよそ133兆円です。東証株価指数(トピックス)の指数時価総額が187兆円ですから、およそ7割程度の規模であることがわかります。
ここで、構成銘柄の時価総額上位20銘柄を見てみましょう。
コード 業種 銘柄名
RY 銀行 ROYAL BANK OF CANADA
TD 銀行 TORONTO-DOMINION BANK
BNS 銀行 BANK OF NOVA SCOTIA
SU 石油 SUNCOR ENERGY INC
ABX 鉱業 BARRICK GOLD CORP
CNQ 石油 CANADIAN NATURAL RESOURCES
POT 化学 POTASH CORP OF SASKATCHEWAN
G 鉱業 GOLDCORP INC
BMO 銀行 BANK OF MONTREAL
IMO 石油 IMPERIAL OIL LTD
RIM IT RESEARCH IN MOTION
TRI メディア THOMSON REUTERS CORP
CM 銀行 CAN IMPERIAL BK OF COMMERCE
CNR 輸送 CANADIAN NATL RAILWAY CO
TCK/B 鉱業 TECK RESOURCES LTD-CLS B
BCE 通信 BCE INC
MFC 保険 MANULIFE FINANCIAL CORP
TRP パイプライン TRANSCANADA CORP
GWO 保険 GREAT-WEST LIFECO INC
CVE 石油 CENOVUS ENERGY INC
どの国も金融(銀行・保険)、エネルギー、通信の3業種は時価総額の大きな銘柄に入るので、銀行株が上位銘柄に入っているのは普通ですが、このインデックスで特徴的なのは、なんと言ってもバリックゴールド、ゴールドコープ(共に有名な金鉱株)やポタシュ(有名な肥料銘柄ですが、実際は鉱業に近い)といった鉱業企業が多くランクインされていることです。やはりカナダは資源に重点が置かれる国ということでしょう。トップ20には入っていませんが、モンゴルにある、未開発金山としては世界最大のオルユトゴイ金山の開発権を持つアイバンホーマイニングも指数構成銘柄です。その他ではキンロスゴールドなど。
鉱山以外では、携帯端末のブラックベリーで有名なリサーチインモーションや保険のマニュライフなどが有名どころでランクインされています。しかし、この構成銘柄から見る限り、資源価格に連動しやすい銘柄構成と言うことができるでしょうか。