株・株式投資

誰も話さないスポーツの裏側(2)アスリート自身の課題

前回の記事に引き続き、ブルータグの今矢賢一さんに話を伺う。今回は、アスリート自身が抱えている問題について。私たちが知り得ない現実が浮き彫りになってくる。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

フリマアプリ・ネットオークションガイド

  • Comment Page Icon
前回の記事「誰も話さないスポーツの裏側(1)選手負担が大きい現実」に引き続き、日本のスポーツについてブルータグの今矢賢一氏に話を伺う。今回はアスリート自身が抱えている課題について。海外と日本では、アスリート教育という面で大きな格差があるという。

まずは、スポーツ選手をたくさん輩出していくことが、また違った観点での「豊かさ」であるという話の続きから。

スポーツは豊かさの現れである 

身近にスポーツがあることは、実は豊かさのあらわれである。

身近にスポーツがあることは、実は豊かさのあらわれである。

ガイド:「豊かさ」というのはいろいろあって、スポーツを思う存分できるとか、応援する環境があるというのも、豊かさの1つの形かもしれませんね。

今矢さん:日本は経済力があってとても豊かですけど、次の豊かさは何だろうと考えると「人間力」ではないかと僕は思うんです。自分で自立していける人がもっとたくさん生まれるということですね。そのために僕ができることが何かと考えたときに、自分はスポーツとすごく縁があって、アスリートを育てていくことは自分の経験を活かせることだし、自分の使命かなと思いました。

ガイド:世界を相手にしているアスリートの話を子供たちに聞かせてあげたいなと思いますね。

アスリートの課題 

今矢さん:そのためには、アスリート自身がもう少し教育されなければならないと思います。子供たちに伝えたいことを伝えるには、やっぱり社会経験とかコミュニケーション能力を高めないと難しいと思うんですよ。大人になってある程度社会の仕組みがわかってから納得できるものと、子供のようにピュアな状態で吸収できるものは違うので、ちゃんと伝える技術を身につける必要はあります。
競技者としては立派だし世界に通用するのかもしれませんが、教育者になった場合、子供たちに夢と希望を与える言葉を発せるかというと難しいかなと。もちろんその能力を持っている選手もいますけど、その数は圧倒的に少ないのが現実です。

ガイド:確かに、子供と大人は違いますから、どうやって伝えるのか?を考えなければなりませんし、その技術も必要です。

今矢さん:でもね、これは仕方ないことでもあるんですよ。そういう勉強の場とか環境を与えられてこなかったのも事実ですから。ずっとスポーツ1本で生きてきていて、スポーツ以外のことを考えていると集中していないということになってしまう。ある意味タブー視されていた部分でもあるような気がします。そうすると、なかなか本当に必要なバランスを教えてもらえない場合が多いように感じますね。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます