からだに沁みこむオーガニック素材の滋味 

、ジェイミー・ミッチェル氏と掛川シェフ

左上:来日したCEO、ジェイミー・ミッチェル氏  左下:創始者レディー・キャロル・バンフォード 右:フレンチの名店で活躍してきた掛川哲司シェフ

掛川シェフは「日本のオーガニックは哲学的な方面に偏っていて、気軽に楽しめないように感じられる」と語ります。

「オーガニックはState of Mind、心のありかたそのもの。だからレストランではなるべくひねらないで、シンプルで食べやすいおいしさを心がけました。食べつづけていくうちに実感することですが、オーガニックな食材は、からだにすっと浸透していく感覚があるんです。頭よりもからだでわかるものなんですね」

オーガニックな魚介類って?! 

素材の味が光るおいしさ

素材の味が光るおいしさ。アクセントにハニーマスタードソースを用いたり、コリアンダーを利かせたり。貴重なオーガニックたまごは「濃厚な黄身の色、白身の質感をお楽しみください」

メニューには魚料理が見あたりませんが、そもそも日本には魚貝類のオーガニック認証が存在しないのですって。

「メニューに魚介類を加えるどうか、かなり話しあったのですが、最初は厳密にオーガニック認証に特化してスタートしようと決めました。唯一お出ししているのがエコシュリンプ。環境保全型の養殖エビです」

お客さまとの信頼関係を育てる 

貴重な青森県産短角牛のローストビーフ。

貴重なオーガニックビーフ、青森県産短角牛。ほうれん草とレタスでサラダ仕立てにしたローストビーフ。

厳密に定義することも、検証も難しいオーガニック。たとえ飲食店側が「これは有機野菜です」とアピールしても、それが真実かどうか、私たち食べる側に確認できる手だてはありません。食品偽装のニュース以来、食べものへの信頼は大きく揺らいでいます。

「だからこそデイルズフォードではお客さまとの信頼関係を大切にして、嘘のない、第三者からのオーガニック認証を受けた食材を選ぶのです」とシェフ。

ゆえに食材を焼く油にいたるまで、オーガニック認証のオリーブ油を使用。揚げ油に関しては、最初に有機の菜種油を試してみたものの、独特の香りが強すぎるので有機ショートニングを選んだそう。

「価格を考えると目が飛び出そうなんですが(笑)、こういうことは誰かがやらなければ先に進まない」と果敢な挑戦。デイルズフォードの根底にある「リアルフード」への情熱が、シェフにも流れているのを感じました。

それでは次ページでメニュー例をご紹介しましょう。