痛み・疼痛/痛みの原因・痛み治療

痛みのメカニズム・痛み止めの仕組み(2ページ目)

「痛み」の原理・メカニズムと、痛み止めの作用と副作用を解説します。炎症を抑える痛み止めが、なぜ効くのかが分かれば、上手に痛み止めを使えるようになり、その副作用を減少させることができます。

富永 喜代

執筆者:富永 喜代

医師 / 痛みの治療・麻酔ガイド


痛み止めの種類

痛み止めの作用と副作用の説明

痛み止めには、胃炎や十二指腸潰瘍などの副作用があります

痛み止めの種類は、主に3種類です。

■ 医療用麻薬
精神的・身体的依存性がある、強い鎮痛作用を持つ薬。手術やガン性疼痛の鎮痛治療薬として使用されます。

■ 非麻薬性鎮痛薬(NSAIDs)
脳への働きは弱く、鎮痛作用と、熱を下げる作用があります。また、炎症を抑制する働きがあります。

■ 局所麻酔薬
痛みを伝える神経線維の興奮を抑制して、痛みを取り除きます。

普段、皆さんが病院や薬局で処方される痛み止めは、ほとんどが非麻薬性鎮痛薬(NSAIDs)です。代表的な薬には、ロキソニン、ボルタレン、ロピオン、アスピリンなどがあります。

痛み止めの作用

痛みセンサーを興奮させ、痛みを引き起こす痛み物質には、カリウム、セロトニン、ブラジキニン、ヒスタミンなどがあります。一方で、痛みセンサーを直接には興奮させず、痛み物質の作用を強める物質があります。サブスタンスP、ロイコトリエン、プロスタグランジンなどがあげられます。非麻薬性鎮痛薬(NSAIDs)は、このプロスタグランジンを作りにくくすることで、痛み止めの効果を発揮します。
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