起業前に考えておきたいこと
起業には多角的な心づもりが必要
■内面をチェック
「起業してみたいけれど、具体的にどんな仕事をしよう…」。そう思ったら、まずは自分の心と対面してみることが大切です。自分の好きなこと、今まで経験した仕事、過去に憧れた仕事を順番に書き出してみましょう。3つの共通点を探ることで、自分の興味関心が見えてくるはずです。(株式会社イエティ 土川雅代さん)
■外部環境をリサーチ
起業を考えるとき、自分がこれまでにしてきたことや、やってみたいことをベースにビジネスを考えるのはよくあるパターン。しかし、そのビジネスが成功する世の中になっているのかという視点を見落としては、ビジネスはうまくいきません。自分がいくら努力しても変えられない外部環境(社会・経済・産業・企業)について、未来予測をしてみましょう。(中小企業診断士 楊典子さん)
■当面の生活費とお金の知識をストック
最低でも1年分の生活費を確保しておきましょう。たとえ仕事がなかったとしても、家賃の支払いや生活費は必要です。仕事が受注できても、仕事を終えて実際に入金されるまでには数カ月かかることもあります。やりたいことがあって起業したにもかかわらず、生活費のためにアルバイトを始めたのでは本末転倒なので、お金の心づもりはお早めに。(ファイナンシャルプランナー 氏家祥美)
■起業するための許可・届け出をチェック
事業の内容によっては、許可申請や届け出が必要です。やりたい事業の内容によってはその営業開始前に都道府県などに届け出や許可申請が必要なものがあるので気をつけましょう。届け出を忘れていたために、店舗の準備や告知がすべて整ったにもかかわらず、お店のオープンが2‐3ヵ月遅れてしまうケースもあります。(行政書士 尾久陽子さん)
■起業に必要な税金の知識をチェック
株式会社にするのか、個人事業主にするのか、はたまたLLP・LLC・NPOなどの形態をとるのか。事業のスタイルによってかかる税金が変わってきます。税金の優遇を受けるためには開業時に届け出書類を提出しておく必要があることも。事前に事業プランをよく練って、自分に適した事業スタイルではじめましょう。(税理士 小城麻友子さん)
起業前に考えておきたいことっていろいろありそうですね。次回は、実際に起業を夢見て走り出した35歳前後の女性たちの生の声に迫ってみたいと思います。