高校中退者6.6万人

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今日でこの学校生活とお別れか。楽しかったな……。

平成22年、長引く経済停滞の影響は、とうとう高校生にも及んできました。私立高校では学費等が支払えず中途退学する生徒がふえ、都道府県には緊急の奨学金や私立高等学校等父母負担軽減事業補助金の申請が急増しています。

平成22年4月から高校の授業料無償化が始まりましたが、無償になるのは授業料の部分だけ。入学料や教材費・制服代・交通費・学年費・旅行積立・PTA会費等など、授業料以外に様々な費用が必要なので、今の日本経済では高校に通うことを断念せざるを得ない生徒が出てもおかしくありません。

「平成20年児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」等(小・中学校不登校の確定値及び高校長期欠席、高校中退の数値の訂正値)の公表」(文部科学省 平成21年12月22日)によると、中途退学者数は66,243名(国立52名、公立45,742名、私立20,449名)。退学理由は「学校生活・学業不適応」39.1%、「進路変更」32.9%、経済的理由3.3%、「家庭の事情」4.5%です。

世の中どうなるかわかりません。「こんな企業で働きたい」「こんな技術を身につけたい」など、明確な意思を持ち、経済的にも親から独立して学びたいと考えている中学生に、経済的な不安から開放され、技術を身につけ、できれば就職先も決まっている、そんな虫のいい進学先はないのでしょうか。

衣食住と手当と資格がセット

「給与をもらいながら勉強できたり、資格が取得できたりする高校ってあるの?」と尋ねると直ぐに「自衛隊に入隊するといい」という答えが返ってきます。言っている入隊先は、自衛隊高等工科学校です。

ホームページには「高等学校の普通科と同等の教育を受け、併せて技術的な識能を有する陸曹として必要な各種技術の専門教育、防衛基礎学や各種訓練を受けます。提携する通信制高等学校に入学し、生徒課程修了時に高等学校の卒業資格を取得することもできます」とあり、待遇等は、
  • 身分 : 特別職国家公務員
  • 手当 : 生徒手当(月94,900円)、期末手当(6月、12月)
  • 衣食住 : 全員が駐屯地で生活し、宿舎は無料。食事・被服類・寝具については、支給または貸与
  • 生徒課程を修了(見込含)すると、防衛大学校学生・航空学生の受験資格が得られる。
で、給与をもらいながら勉強し、進学の道もひらかれている高校であることは確かです。

自衛隊以外に、同じように手当てを受給しながら学べる高校は? あります。
それは、トヨタや日立、日野自動車といった技術者が宝であるメーカーが経営している企業内学校です。

これらの学校は、中学校卒業予定者等を対象に「3年間で技術や資格を取得し、卒業後その企業(グループ)に就職する生徒」を採用します。全寮制で、毎月手当あるいは奨学金を、年2回特別手当を支給。生徒は3年間で技術や資格を取得し、同時に通信制の科学技術学園高等学校にも入学し高等学校の卒業資格を得て、卒業後はその企業(グループ)に就職あるいは大学に進学します。企業内学校では、衣食住・手当て(奨学金)・資格・就職先などがぜ~んぶ手に入るので、じっくりと勉強や技術取得に専念することができます。

では、トヨタ工業学園、日立工業専修学校高等課程、日野工業高等学園の手当てや取得資格について次ページでご紹介します。