認定こども園≠こども園
幼稚園、保育園が廃止されて、こども園に統合されるって本当?
このごろ、ニュースなどでよく「幼保一元化(幼保一体化)」という言葉が出てきます。親たちの間にも「もうすぐ幼稚園と保育園は統合されて、『こども園』ができる」という話しがまことしやかに伝わっています。子どもが少ない幼稚園と、待機児童でいっぱいの保育園が一緒になれば都合がいいんじゃないの……? それならいいよね、という期待感も高まっています。
でも、現在でも「認定こども園」という幼保一元施設がありますよね。今、世間で言われている「幼保一元化」とは、この「認定こども園」がもっともっと増えるということ?
実は、それは全く違うのです。
まず、現在ある「認定こども園」について説明しましょう。かつて小泉政権時代の「構造特区」としてスタートした「認定こども園」は、平成18年10月から本格的に制度が運用されました。幼稚園(=文部科学省・学校教育法)、保育園(=厚生労働省・児童福祉法)の枠をそのままにした上で、施設を一体化させる方法ですので、つまり、「認定こども園」という形をとりながら、内側は2本立てのままの状態で運営しているということです。
同じ施設の内側に役所の壁が立っているということから、補助金の流れ方も複雑。そんなことも大きな理由になっているのでしょうか、認定こども園は当初の予想に反して増えていません。平成18年にスタートした当初、すぐに2000件以上の認定こども園ができるだろうと予想されていたにもかかわらず、平成22年4月1日現在の認定件数は532件。なかなか思い通りに広まっていない、というのが現状です。
>> こども園になったらどうなる?