インテリアコーディネート/インテリアコーディネート関連情報

20世紀を代表する偉大な女性インテリアデザイナー(3ページ目)

東京麻布にある輸入家具ショップ「サァラ麻布」から、1920年~1960年に掛けてアメリカのニューヨークで活躍した、女性初のインテリアデザイナー“Dorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)”の世界を楽しみます。

菅野 民子

執筆者:菅野 民子

インテリアスタイル実例ガイド


アメリカ初の女性インテリアデザイナー“Dorothy Draper”

Dorothy Draper(ドロシー・ドレパー)1889~1969

Dorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)1889~1969

アメリカの黄金時代と呼ばれた1920~1960年代、大量生産・大量消費社会の生活様式が確立、女性が解放され1931年に竣工したエンパイヤー・ステート・ビルなどの摩天楼のビル群が出来はじめたそんな時代に、インテリアデザインを職業化するためにインテリアデザイン会社を設立、インテリアデザイナーとして活躍したDorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)という女性がいました。その頃、20世紀前半の建築業界は完全なる男社会、その中で、才能を開花させ女性として初めて米国の建築業界の第一線で活躍しました。


室内装飾界にデザイン革命を起こしたドロシー・ドレーパーは、住宅にとどまらずにホテル、レストラン、劇場、オペラ歌手マリア・カラスの椅子まで、スケール大小にかかわらず作品は多岐にわたります。モダンバロックやチャイニーズ・シノアの良き理解者として、スケール感たっぷりの大胆なインテリアコーディネートは、“ハリウッド・リージェンシー”スタイルとして絶大な人気を博しました。


コンソールテーブル

コンソールテーブルとアカデミー賞グリーンルームのパース

その輝かしい功績は愛弟子に受け継がれ、2005年と2008年にコダックシアターで開催されるアカデミー賞では“グリーンルーム”なる特別接待ルームのインテリアにドロシー・ドレーパーの世界が再現されました。写真のコンソール上の室内パースは2008年のグリーン・ルームです。

特に新聞に掲載された米国の主婦たちにインテリアアドバイスをする「ドロシー・ドレーパーに聞け」は、70紙もの新聞に配信される超人気連載となり、本としてインテリアのバイブルとして今でも読まれ続けています。


日本ではあまり知られていない、米国初の女性インテリアデザイナー“Dorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)”の存在には驚かされました。彼女に興味を持った方がいましたら、ぜひ“サァラ麻布”のショールームを訪ねてみてください。詳しい説明が必要でしたら、電話・メールで予約をしてください。


<サァラ麻布>
所在地:〒106-0031 東京都港区西麻布3丁目5番1号
TEL:03-3405-9701FAX::03-3405-8586
営業時間:10:00~18:00
定休日:月曜日(祝日・振替休日の場合は営業)

また、東京ビックサイトで2010年11月17日~19日まで開催される(社)インテリア産業協会主催「インテリアフェスティバル2010」の特別展示として「ドロシー・ドレーパの世界」があります。

<DATA>
サァラ麻布
Dorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)
KINDEL(キンデル)社 「ドロシー・ドレーパー コレクション」
“Quitandinha Resort(キタンジーニャ・リゾート)”ホテル

<参考資料>
株式会社サァラ麻布 “Dorothy Draper(ドロシー・ドレーパー)”プレス資料より

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