太陽の国スペインの影。失業率
先が見えない不景気に苛立ちが募る国民
そんな挙句起こったのが、2010年9月29日の全スト。全国各地で大規模なデモが行われ、飛行機や地下鉄などの交通機関も大半が不能でした。お店は、平常どおりオープンしようとしたものの、労働組合などのデモ隊員によって、閉店をよぎなくされたところもあるようです。デモ隊と警察とで闘争もありました。やむを得ず足止めを食らわされたり、街の騒ぎに何事かとびっくりされた旅行者の方も少なくないのではないでしょうか? ストは数週間前に予告される場合と、数日前まで知らされない場合があるのですが、今後このようなストがあると分かった時点でお知らせの欄に書き込みますので、スペイン旅行の計画がある方は、どうぞ注意してご覧ください。
スペインの旅程がストにぶつかったら
景気回復の兆しはいつ見えるのか
万一スペイン滞在中、しかも移動日がストに当たってしまう場合、すみやかに旅行会社や航空会社などに問い合わせましょう。もし日程を変更できるなら、変更したほうがいいかもしれません。というのも、飛行機は運航していたとしても、空港へ行くまでのタクシーや電車が通常の数%しか動いていないというようなことがありかなり不便なのです。
移動日に当たっていない場合、ホテルに閉じこもらなくていいですが、デモに出くわさないよう街の中心には出ないほうが賢明かもしれません。一見行進しているだけのように見えるデモもありますが、大抵警察が介入し、デモ隊員と警察で激しいやりとりがなされることがよくあり、巻き込まれる危険性も……。デモは労働組合などだけでなく、反社会派の若者たちの活動の場にもなっており、暴力絡みの事態になることもしばしば。私も一度、お祭りのときに気が付いたら反社会派集団の近くにいて、辺りにいた人たちと走って逃げなければならなかったことがあります。ですからこんなときはできるだけ、デモから離れて、美術館や観光施設でゆったり過ごされることをおすすめします。見物してもいい気分がするものでもなく、危険も伴いますので。
不況で生活が苦しくなっている人たちが増えているのは現状ですが、だからといって旅行者を憎ましく思って襲い掛かるなんてことや、財布や貴金属を見たら飛びついてくるなんてこともないので、旅行者の皆さんはご安心を。日常には、不況の風も全然見受けられないくらいです。
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