スペイン/スペイン基本情報

スペインのストライキ

失業率が上がり続けるスペイン。2010年9月29日、遂に大掛かりなストライキが全国で行われました。飛行機も、地下鉄も動かないこんな事態に陥ったら、どうしたらいいのでしょうか?

秦 真紀子

執筆者:秦 真紀子

スペインガイド

太陽の国スペインの影。失業率

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先が見えない不景気に苛立ちが募る国民

とっても陽気なスペイン人ですが、2010年現在の失業率が20%越……。その数400万ちょっと。ギリシャに次いで国が破産してしまうのでは?なんて噂も飛び交い、景気回復の見込みがなく、行き所のない怒りを内に抱えた人も多いのがスペインの現状です。

そんな挙句起こったのが、2010年9月29日の全スト。全国各地で大規模なデモが行われ、飛行機や地下鉄などの交通機関も大半が不能でした。お店は、平常どおりオープンしようとしたものの、労働組合などのデモ隊員によって、閉店をよぎなくされたところもあるようです。デモ隊と警察とで闘争もありました。やむを得ず足止めを食らわされたり、街の騒ぎに何事かとびっくりされた旅行者の方も少なくないのではないでしょうか? ストは数週間前に予告される場合と、数日前まで知らされない場合があるのですが、今後このようなストがあると分かった時点でお知らせの欄に書き込みますので、スペイン旅行の計画がある方は、どうぞ注意してご覧ください。

スペインの旅程がストにぶつかったら

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景気回復の兆しはいつ見えるのか

この9月29日のような大規模なストは長らく行われていませんでしたが、地下鉄や電車の運行が止まってしまうストは年に数回あります。2010年秋現在、今後こういう大規模なストが行われる確率は予想できない状況です。

万一スペイン滞在中、しかも移動日がストに当たってしまう場合、すみやかに旅行会社や航空会社などに問い合わせましょう。もし日程を変更できるなら、変更したほうがいいかもしれません。というのも、飛行機は運航していたとしても、空港へ行くまでのタクシーや電車が通常の数%しか動いていないというようなことがありかなり不便なのです。

移動日に当たっていない場合、ホテルに閉じこもらなくていいですが、デモに出くわさないよう街の中心には出ないほうが賢明かもしれません。一見行進しているだけのように見えるデモもありますが、大抵警察が介入し、デモ隊員と警察で激しいやりとりがなされることがよくあり、巻き込まれる危険性も……。デモは労働組合などだけでなく、反社会派の若者たちの活動の場にもなっており、暴力絡みの事態になることもしばしば。私も一度、お祭りのときに気が付いたら反社会派集団の近くにいて、辺りにいた人たちと走って逃げなければならなかったことがあります。ですからこんなときはできるだけ、デモから離れて、美術館や観光施設でゆったり過ごされることをおすすめします。見物してもいい気分がするものでもなく、危険も伴いますので。

不況で生活が苦しくなっている人たちが増えているのは現状ですが、だからといって旅行者を憎ましく思って襲い掛かるなんてことや、財布や貴金属を見たら飛びついてくるなんてこともないので、旅行者の皆さんはご安心を。日常には、不況の風も全然見受けられないくらいです。

気になるスペインの治安や、万が一の事態に巻き込まれぬよう対策はこちらの記事をご参考に>>>スペインの治安
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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