東京・谷根千界隈の長屋が、塩山さんのアトリエ兼ギャラリー兼住居
モノは多いけど、居心地がいい
塩山奈央さんのお住まいは、東京・千石の、二軒続きの長屋。シブい風情が素敵です。入ってすぐに、昔ながらの土間があり、大きなテーブルが置いてあって、そこはギャラリースペース。奥には、広からぬ台所と、お仕事スペースになっています。
ガイド うわ~。お台所、いろんなモノがありますね~。
塩山 そうなんですよ。私、木ベラひとつでも「この料理はこの木ベラで作りたい」っていう思いいれがあって、ついつい増えてしまうんです。
面白いキッチンツールがいっぱいの台所。レイアウトがショップみたい!
旅先で、知り合いの作家の展示で、「素敵!」と思ったモノを手に入れてきた結果、塩山さんの家には、台所だけでなく、至るところにモノがあふれています。だけど、たくさんあっても、どれもよく使い込まれています。なんだか居心地がいいのはそのせい? 不思議にのんびりした雰囲気なんです。
大切なのは「センス」と「バランス感覚」
モノは多いけど、なぜかおしゃれ……
よく見れば、お鍋でも、食器でも、どれもとてもシンプルで丈夫そうなデザインと、セット物ではないのに、統一感が感じられるんです。そして、モノの配置が、どれも絶妙なバランス!
塩山 私、元パタンナーだったからでしょうか、モノを並べたりするとき、どうしても微妙なバランスにこだわっちゃうんですよね~(笑)。
服飾業界出身の審美眼とバランス感覚、そして何より、一つひとつのモノが大好き! とうい気持ちが、このくつろげる空間の秘密のようです。