1回しかチャンスがない日本社会

就職活動

就職氷河期で苦しむ学生。出口はあるのか—

2008年の金融危機以来、日本経済は悪化を続け、失業率は上昇、求人数も下降。リストラ・倒産も増え、労働者の失業問題が深刻になっています。

中でも問題なのが、新卒採用が非常に厳しくなっている点です。現在のような新卒一括採用システムでは、大学生は3~4年時に就職活動をして、卒業と同時に仕事を始めます。

問題は、新卒で就職できないと、その後の人生でもなかなか正社員になれない点。もちろん卒業後の採用、既卒枠もありますが、この場合は実務経験を求められるなど条件が厳しいので、簡単には正社員にあがれない可能性を孕んでいます。

生まれた年によって就職活動をする年度が決まり、そのまま人生全体の方向性まで決まってしまう……。そんな理不尽さを内包しているのが現在の新卒一括採用システムなのです。

卒業後3年は新卒扱いにする

このようにいい就職をするチャンスが新卒時1回しかないため、卒業までに内定が取れないと、大学を意図的に留年したり、大学院に進学してもう1度新卒として就職活動ができるチャンスを作る学生が多くいるのが現状です。

そこで、今年の春に日本学術会議が「卒業後3年以内の既卒者は、企業は新卒として採用活動をするべき」と提案しました。

その後10月には、高木文科相が経団連など主要な経済団体を訪問し、3年以内の既卒者を新卒として採用するよう、企業のトップに直接依頼しています。