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ドッグフードの与え方(2ページ目)

人間と犬とでは必要な栄養素は同じですが、そのバランスが違います。愛犬に食事を与えるにも基本を知っておいたほうが、よりその大切さがわかるというもの。合わせて、ドッグフードの与え方などについても。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド


犬が1日に必要なカロリー

その子の状況などによって調整をする必要がありますが、以下の数式で犬が1日あたりに必要とするカロリー量を計算することができます(あくまでも目安程度にお考えください)。
  • 生後4ヶ月齢まで
    3×(30×体重kg+70)Kcal
  • 生後4ヶ月齢~成犬
    2×(30×体重kg+70)Kcal
  • 成犬(健康)
    避妊・去勢手術をしていない場合……1.8×(30×体重kg+70)Kcal
    避妊・去勢手術をしている場合……1.6×(30×体重kg+70)Kcal
  • 高齢犬など運動量の少ない犬(健康)
    避妊・去勢手術をしていない場合……1.4×(30×体重kg+70)Kcal 
    避妊・去勢手術をしている場合……1.2×(30×体重kg+70)Kcal
  • ダイエット中の犬
    1.0×(30×体重kg+70)Kcal

ドッグフードの与え方

食事は一生を通して同じものを与えていればいいというものではありません。妊娠中の母犬、子犬期、成長期、成犬期、シニア期と、そのライフステージごとに必要とするエネルギーは少しずつ違ってきます。たとえば、子犬の体重が成犬になった時の50%になった頃には約1.5倍、80%になった頃には1.2倍の代謝エネルギーが必要になります。「妊娠・授乳期用」「子犬用」「成犬用」「シニア犬用」など、ライフステージごとに必要な栄養素を満たしたものが売られていますし、「お腹の弱い子用」「アレルギー用」など目的をもったものもありますので、成長段階や健康状態などによって見合ったドッグフードに換えていくようしてあげましょう。

以下に、ライフステージごとにドッグフードの与え方のポイントを。

  • 成長期(離乳期後~1歳まで)
    消化機能自体もまだ十分に発育していませんから、一度にたくさんは食べられません。生後半年齢くらいまでは1日に必要な量を3~4回に分けて与えます。それ以降は、与える回数を徐々に減らし、1日に2~3回程度にしていきます。大型犬より小型犬のほうが成長が早く、生後10ヶ月齢くらいで成犬と同じ体重になりますが、大型犬では成犬になるなでに一年半くらいかかり、生後12ヶ月齢くらいではまだ成犬時の体重の80~90%くらいにしかなりません。体のサイズや成長度合いによって与える回数を加減していきます。この時期に食事を与えすぎて肥満にしてしまうと成長後にも肥満になりやすく、かつ痩せにくい体となってしまいますので注意を。(ダイエットや肥満については「犬の肥満とダイエットのコツ」を参照)
     
  • 成犬期(1歳~8歳)
    与える食事の回数は1日に1~2回程度。お腹の弱い子などは2回にしてあげるといいでしょう。グレート・デンやブラッドハウンドのような大型犬(特に胸の深いタイプ)では、時折胃捻転になるケースもあります。中型犬や小型犬でも見られることはあるのですが、特にリスクが高いと思われる子は、食後に激しい運動をさせない(基本的に食事は散歩の後)、一度にたくさん食事や水を与えない、早食いをさせない、食事の回数を1日2回以上にするなど気をつけることである程度の予防となります。
     
  • 高齢期(9歳以上)
    ここでは9歳以上と書きましたが小型犬と大型犬とでは老化のスピードが違います。一般的に、小型犬では7~8歳頃、大型犬では5~6歳頃から高齢期に入るとされますので、そのくらいの年齢になったら様子を見つつ、少しずつ食事内容を換えてあげるといいでしょう。健康であれば1日2回の食事回数でも大丈夫ですが、場合によっては食事回数を増やすことで消化機能の低下を補ってあげるようにします。高齢期では栄養の摂りすぎによる肥満には注意し、良質でやや高タンパクな食事内容が必要になってきます。
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