猫写真を上手に撮るコツ

モード別撮影機能がついているカメラにはペットモードなどがありますが、カメラに慣れてきたらモード機能を使わず自分で色々調整してみるともっと写真が楽しくなります。猫写真を撮るときは以下のことに気を配ってみてはいかがでしょう。

ストロボを使わずに自然な表情を
ストロボを使わずに自然な表情を
■ストロボは使わない
ストロボを使って撮影された猫の写真ほど味気ないものはありません。全体的に平面的になって毛の色も本物からかけ離れて写るし、猫の目にある、光を反射させる特殊な層(タペタム)にストロボの光が反射して赤目になってしまうこともあります。猫を写すときはストロボを使わない設定に変えた方が、より自然な猫写真に仕上がるでしょう。

赤目軽減発光機能を選ぶこともできますが、それを使えば赤目にならないかというと、たいていはもっとひどい写真になってしまいます。赤目軽減発光機能というのは、シャッターを押した瞬間に最初弱い光が出ることで光に目を慣らしておいて、その後強い光を当てて撮影することで赤目を防ぐようになっていますが、猫の目はそんなことでは騙されません。シャッターが切れるまでに時間がかかるので、その間に猫が動いてしまう=いわゆる被写体ブレが起こりやすくなります。最近のデジカメには手ぶれ補正という機能がついているものが多く、これはシャッターを切るときに無意識にカメラが動いてしまうことによる手ブレを補正してくれますが、被写体=写す相手が動く被写体ブレを防ぐことはできません。赤目はカメラのレンズとストロボの距離が近い、被写体がカメラをまっすぐに見つめているときになりやすいので、カメラを猫から離して撮る、猫を正面からではなく斜め上や下から撮ることで少しだけ防げます。

猫キックで忙しいです
猫キックで忙しいです
■シャッタースピードを速くする
カメラにシャッタースピード優先モードや、絞り優先モードなどの機能がついていれば、絞り優先にして絞り値を小さい方にし、絞りを開いて撮影するとシャッタースピードを速くすることができます。またペットモードで撮影すると、その時の被写体の明るさから測定してシャッタースピードが一番速く設定されて撮影できます。

ISO感度を高くすることでシャッタースピードを速くすることもできます。ISO感度は光にどの程度反応できるかという感光度の規格で、この数字が大きくなる(ISO400とかISO800など)と、少ない光でも反応しやすくなるので少々暗い場所でも写真が撮れるますが、ノイズが多くなるので画質が荒れていきます。ISO感度を手動で変更できるカメラであれば、色々試してみてどの感度だったらどれくらい画質が荒れるか、ISO感度と画質の限界を知っておくと暗い場所でシャッター速度を上げたいときに役立ちます。

露出補正で白黒猫もキレイに
露出補正で白黒猫もキレイに
■露出補正を使う
カメラにお任せで黒猫や白猫、また白黒猫を撮ると上手に撮れないことが多いです。カメラは写る範囲から自動的に露出を決定しますが、その時に黒猫は暗いので明るく撮らなければいけない、白猫はその反対で明るすぎるので暗く撮らなければいけないと判断します。このようなときに使いたいのが露出補正です。黒猫を撮影するときは露出補正をマイナスに、白猫であればプラスにして写すと今までとはひと味違った写真になるでしょう。

黒猫や白猫はこれでよいのですが、問題は白黒が混ざっている猫です。どちらの色を引き立てたいかは猫の柄の入り方や撮る人の好みで変わってくると思うので、もし白い部分を引き立てたいのであればプラスに、黒い部分をメインにしたいのであればマイナスにしますが、真っ黒や真っ白の猫より露出補正の割合を弱めた方がよいでしょう。露出補正の幅はカメラによって違うので、撮った写真をモニタ画面で確認しながら、プラスやマイナスの幅を色々試してみてください。

背景をぼかすと違った雰囲気で写せます
背景をぼかすと違った雰囲気で写せます
■被写界深度で背景をぼかす
被写界深度とはピントを合わせたときに、ものが鮮明に写る距離範囲=前後にできるピントの合う幅を指し、ピントを合わせる被写体までの距離や、レンズの焦点距離などによって変わります。絞りと密接な関係を持っていて、絞りの数字が大きくなる=レンズを通る光の量が少ない=露出が少ない場合は、ピントの合う幅が前後に広くなります。反対に絞りの数字が小さくなる=レンズを通る光の量が多い=露出が多い=とピントが合う幅が前後に浅く(狭く)なります。手前から奥の方まで広くピントが合うことを被写界深度が深い、反対に被写体のピンポイントにピントが合っていて手前や背景がぼけている状態と被写界深度が浅い、といいます。

きれいに写って欲しいものだけがクローズアップしたようにピントがあっていて、そのほかの前後はぼやけている写真を撮りたい時は、絞りの数字を小さくし被写界深度を浅くします。絞りやシャッタースピード優先などがマニュアルで設定できないカメラでは撮影モードを試してみましょう。風景モードは手前から奥まで一番深くピントが合い、ポートレートではピントが合う範囲が狭いので背景をぼかして写せるでしょう。しかし、コンデジや携帯カメラは広角レンズなのでボケを表現するのは少々苦手です。

■背景にひと工夫、上から下から横から斜めから
いろんなものが写りすぎていて何が主役なのかよくわからない写真があります。自分が写したいものがストレートに伝わる写真を撮ることを心がけましょう。背景に細々した家の中の様子が全部は入ってしまわないように、カメラのアングルを変えて、例えば下・横・斜め・真上から撮ってみます。カメラを構え猫のまわりを動きながら自分が一番納得できるポジションを探してください。

立ったままで猫にカメラを向けると、いつも斜め上から見た猫しか撮れません。床に這いつくばって猫と同じ目線で、また猫が棚の上に登ったら下から見上げるなど色々なアングルから猫を狙ったり、肉球だけのアップや後ろ姿でも猫を表現できます。

背景小物でアクセント
背景小物でアクセント
たとえば、キジ猫など色味が地味な猫を写すときは、思いっきりビビッドカラーの小物をバックに持っていくと、イメージが変わった猫写真になります。この写真は蛍光グリーンの脱衣かごを置いて写しましたが、このような小物を色々揃えておくとバリエーションが広がります。

■オートフォーカスロックで構図を工夫する
オートフォーカス(AF)とは、自動的に距離を測ってピントを合わせてくれる機能です。デジタルカメラでは、最初シャッターを半押ししてピントを固定させてからもう一度深くシャッターを絞り込んで写します。シャッターを半押しした時にピントが固定されることをAFロックと呼びますが、この状態であればカメラをずらしてもピントは固定されているので、構図を変化させた写真を撮ることができます。AFロックを利用して猫とまわりのバランスを考えて構図を変えてみると、またひと味違う写真が撮れます。デフォルトの設定では手前にあるものにピントが自動的に合うマルチAFになっていることが多いので、ピントが画面中央に固定できるように設定し直してお使いください。