小関さんにイギリスについて、いろいろ伺ってみました。
キングストンというテムズ河畔の
町のマーケットの風景
・今回のロンドン旅行はいかがでしたか? 特に印象に残ったことなどあれば教えて下さい。
昨年に引き続き、ロンドンのアメリカ化を感じました。 日本と比べると、まだまだ景気がよいですね。 レストランやスーパーマーケットのデリなど、フード・ビジネスも依然として活発です。
・イギリスに興味を持つきっかけとなったものはなんですか?
子供の頃から読んでいた絵本や映画などです。ディズニー映画のピーターパンや101匹わんちゃん、メリー・ポピンズ、マイフェアレディ、ドリトル先生、くまのパディントンなどなど。 実をいうとこれらはすべてアメリカのものだと思い込んでいたのですが、英語の勉強にいずれ留学したいと思い、アメリカとイギリスを訪れたときに、イギリスからアメリカに流れてきたものであると知って、びっくりしました。
アーディングレイという
アンティークフェアの会場町
・イギリスアンティークの魅力とは?
アメリカと比べるとイギリスの家というのは、貴族や領主の館など一部の階級をのぞいて、意外に狭いんですね。なので家具など意外に小さめで、日本人の私にはしっくりくるサイズなんです。中には和室に置いてもあう照明器具などもあります。 それとデザイン。100年近く前にモダン・デザインの基礎が作られた国なので、そのデザインと色使いがおもしろいものが多いです。特に1930~60年代のものがおすすめです。
・イギリスへ行ったらおすすめの場所・お気に入りの場所などはありますか?
ぜひパブへ行ってみてください。季節のよいときに、庭つきのパブでランチなど、とても気分がよいですよ。お酒が飲めなくても、ティーやソフトドリンクなどもあります。とくにカントリーサイドのパブは料理のおいしいところが多いですね。 ロンドンでは、滞在するあたりの街をのんびり歩くのが好きです。とくに目的もなく、気が向いたらお茶を飲んだり、マーケットをのぞいたり。歩いているだけでたのしくなります。今回はベーカー・ストリートの近くに滞在したので、そのあたりのレストランへ行ったり、リージェンツ・パークを散歩しました。
小関さんのお話を伺っていたら無性にイギリスに行きたくなってしまいました。 でも今回のイベントでは、日本にいてもイギリス気分を十分味わえそうです。
[写真は全て小関由美さん提供のもの]
<プロフィール>
小関由美 こせきゆみ
文筆家&アンティーク研究家。1989年イギリスに渡り、アンティークに開眼。 「Bebe's Antiques」を主宰し、イギリスにて買い付けを行なう。 また現在、NHK文化センターにて、アンティークの講師を務める。
HP : http://home.att.ne.jp/sun/bebes
著書
『ロンドンアンティーク物語』(全3巻・東京書籍)笹尾多恵さんと共著
『アンティーク好きのイギリスノート』(大和書房)
『イングランドーティーハウスをめぐる旅』(文化出版局)
『ロンドンーおいしいものを探す旅』(文化出版局)
『イギリスのアンティーク雑貨を探す』(JTB)
『イギリスでアンティークを買う』(新潮文庫)