住みたい街 首都圏/キケンな街の見分け方

危ない思いはイヤ!犯罪に負けない街を選ぼう

いまや、絶対に安全な場所はないと言われる時代。どんな場所でも犯罪は起こりえます。とはいえ、住まいはできるだけ安全な場所を選びたい。ここでは、そのために知っておきたいことをまとめます。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

一時より減ったとはいえ、相変わらず空き巣、ひったくりなど身近に起きる犯罪は後を絶ちません。金属バットで殴りかかったり、強引にドアをこじ開けるなど凶暴化も目立っています。そんな状況の中でも、より安全な場所、犯罪に強い場所を選ぶノウハウをみていきましょう。

空き巣はスーツ姿で
昼間やってきて素早く立ち去る

侵入盗犯防止の表示
いまやどこの街でも犯罪に注意を喚起する表示が目につ。
住居などに侵入、モノを盗む犯罪には空き巣、忍び込み(就寝時に侵入)、居空き(在宅時に侵入)の3種類がありますが、比率として多いのは不在時に忍び込む空き巣で6割強。しかも、侵入盗犯の7割は住宅ですから、住まいの防犯では空き巣対策がポイントです。

では、どんな場所が狙われるのでしょう。そのためには、まず犯行を知っておく必要があります。私たちはなんとなく、「夜中に黒装束」と古典的な泥棒をイメージしますが、これは大きな間違い。今どきの空き巣はごく普通のスーツや作業服姿で日のあるうちにやってきて、侵入作業5分、侵入後3分、長くても10分ほどで素早く立ち去ります。犯行の中心となる時間帯は12時から4時くらいまで。ドライバーやレンチなど小さな道具しか持っておらず、盗むのも現金や商品券、貴金属などバッグに隠せるものが中心なので、すれ違っても犯罪者とは気づかないのが実情です。
 

狙われる街は
山手線外側の便利な住宅街

駅周辺の住宅街
駅に近く、入居者が互いを知らない地域が狙われる。
短時間で仕事を終わらせるため、狙われるのは便利で昼間、留守宅の多い場所です。具体的には山手線の外側、私鉄沿線などで、駅から数分程度、アパートやマンションの多い住宅街。駅近くの人ごみに紛れて逃走しやすいのもポイントです。山手線内側でオフィスが多い場所は昼間人の目があるので、夜間の事務所荒らしはあるものの、空き巣は少なくなります。また、バス便利用のエリアは逃亡に不便なため、幹線道路沿い以外は狙われにくいようです。


街の特徴としてはコンビニの多い場所という言い方もできます。というのは、単身者や共働きなど夜の遅い世帯が多いことが想定され、昼間が狙われるのです。逆に一戸建ての多い地域は昼間在宅している人が比較的多いこと、ご近所付き合いがあり、不審者に厳しい目が向けられがちなことから避けられるようです。

では、次ページでは狙われる街、安全な街を具体的に見ていきましょう。
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