西新宿五丁目全域で開発計画進行中、
地上60階建てのマンションはすでに着工
十二社通りから神田川沿いに広がる西新宿五丁目、小さな商店街や住宅が広がる |
青梅街道の南側、神田川との間に位置する西新宿五丁目も防災、土地の高度利用の観点から長年、再開発が待望されていたものの、平成18年時点では具体的な計画には至っていませんでした。
ところが、この数年で一気に進展、五丁目の3地区のうち、真ん中にある西新宿五丁目中央北地区のうち、A街区ではすでに60階建てのマンションが着工しており、完成すれば日本最高層となるのだとか。戸数は960戸ほどで、完成は平成27年の予定。これに合わせて道路の整備なども進められています。
同じ五丁目中央北地区のB街区には東京電力淀橋変電所があり、ここにも36階程度のマンションが予定されているようですが、具体的な計画はまだ公表されていません。
五丁目でもっとも北側にあるのが西新宿五丁目北地区。西新宿五丁目北地区防災街区整備事業準備組合のホームページによれば、3街区に分けての開発が計画されており、41階、36階の高層2棟と低層棟の建設が決まりつつあるようです。現時点での完成予定は平成30年。ただし、これは最短とされており、他の計画の例で考えると、多少ずれこむ可能性は高いものと思われます。
その反対側、西新宿五丁目中央南地区では平成25年に西新宿五丁目中央南地区市街地再開発準備組合が活動を再開していますが、実施に至るまでにはまだしばらく時間がかかりそうです。
長年、計画だけはあるものの、実現に向けてのめどが立っていないのが、西新宿三丁目地区。ここまで取り上げてきた地域と離れているため、冒頭の地図には入っていませんが、該当するのは、新宿パークタワーと東京オペラシティの中間にある甲州街道、山手通り、水道通り、十二社通りに囲まれた地域。面積は4.6ha強。通り沿いにはある程度の規模の建物が多く、現在建設中の現場などもありますが、一本入ると細い道が多く、建物も古く、小規模。防災的な観点からも計画の進行が望まれます。
ただ、平成18年時点ではオフィス、住宅が混在する計画が出ており、平成22年完成とも伝えられていましたが、現在、新宿区のホームページでは計画策定中となっており、当時の計画からは後退しています。
足回りや買い物など、新宿の便利さは言うまでもないところ。再開発で住宅が増えることに期待しよう |
新宿は表通りだけ見ていると、近代的な街に見えますが、古い街だけに一歩入ると、都市化から取り残された地域も多く残されています。今後、都心部で大型物件の建設できるまとまった土地は減少していきますから、その中にあっては、供給の可能性の高い地域。
西口側だけではなく、新宿駅南口のオフィスビルや歌舞伎町のコマ劇場建替えなど、話題になっている開発もあり、今後もまだまだ変わるはず。定期的にチェックしておきたいところです。