住みたい街 首都圏/キケンな街の見分け方

犯罪が起こりやすい街を見た目でチェック(2ページ目)

危険の兆候は見えているものです。どんな場所が危ないかが見えていれば、犯罪に巻き込まれる可能性は回避できます。身の回りを新たな視線でチェック、君子危うきに近寄らずを実践しましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

空き地、工事現場……
人目につかなくなる危険

工事現場の塀
工事現場に引きずり込まれての犯罪も記憶に新しいところ。夜間通行するときには周囲に注意して
同じく死角として挙げられるのが、空き地や工事現場、工場、大きな寺社、駐車場、墓地など、時間によっては人がいなくなるような場所です。夕方以降は無人になる可能性がある場所では、夜間、自分が通る可能性がある時間に下見することをお勧めします。

区画の大きな住宅街
一戸建て中心の静かな住宅街は夜間、人通りがなく、一人歩きには不安な場所になることもある
また、住宅街でも、夜間には全く人通りがなくなる場所もあります。特に、大きな一戸建てが並ぶ住宅街では、家の灯が消されると、街全体が暗くなってしまうこともあり、油断は禁物。大声を上げたときに、誰かが気がついてくれるか、どこか逃げ込む場所があるか、そんな目で現地をチェックしてみましょう。

ガードレールのない道路
ガードレールには交通の安全を守ると同時に、犯罪の機会も減らす効果もあるようだ
もうひとつ、人目がなく、ガードレールがない道路も要注意。というのは、自転車やバイクを使ったひったくりや、車を使った犯罪の舞台になる可能性があるため。ちなみにひったくりの場合、様子を窺うために脇を一度通り、狙いを定めて戻ってきて犯行に及ぶことが多いとか。こうした道を歩いているときには、携帯や音楽に夢中にならず、周囲の人の動きに気を配っておきたいところです。

電柱、標識、エアコン室外機……、
侵入される危険

軒を接して建てられている住宅
住宅間に距離がないと、侵入の足がかりになる箇所ができやすい
住宅の周囲では、侵入時の足がかりになるようなものがないかがポイントです。軒を接して建てられている住宅の場合にはエアコンの室外機や出窓、雨どいなどですし、道路に面している住まいの場合には電柱や植栽、道路標識なども足がかりになります。段差がある土地では家自体が侵入経路になることもあります。

敷地周辺では、当然ですが、照明が届かなかったり、植栽が繁茂しているなど、死角になる場所がないかも見ておくこと。敷地に沿った通路上の公開空地など、人通りが少ない場所は特に注意しましょう。

侵入の可能性がある住宅
侵入する、隠れるつもりで住宅の周辺を眺めてみると、弱点が見えてくる
いずれの場合も見方のポイントは、自分が侵入犯になったつもりで見ること。どこだったら身を隠せるか、どこだったらよじ登れるか、その観点で住まいを見てみると、弱点が分かります。もちろん、弱点がなければベストですが、あったとしても、それが分かっていれば対策が立てられます。泥棒の気持ちになって、対策を考えましょう。

また、テーマとは離れますが、住宅の危険度も街同様に見えています。見た目が汚いのは問題外として、敷地内に死角のあるような住まいは避けたほうが無難。街と同じ視点で我が家を、これから住む家を見るようにしてください。
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