今回取り上げる世田谷線の小田急、京王線利用エリアは以下の通り。限られた範囲に様々な顔がある街があります。
取り上げるエリアはココ! |
世田谷線の小田急線、京王線利用エリアの概念図。 |
宮の坂から山下
経堂にもほど近い、小田急線併用ゾーン
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招き猫で有名な豪徳寺境内。実際に訪れてみると、境内の広さにびっくり、猫のいるコーナーの小ささに二度びっくりするはず |
世田谷通りから別れ、城山通りから宮の坂へ。この通り沿いには世田谷城址公園、招き猫で有名な豪徳寺があり、松蔭神社、上町などとも続く歴史の地であることが分かります。住宅街の雰囲気もさらにのんびりした感じになってきます。世田谷通りから続く細い道沿いは比較的区画の小さな集合住宅もありはするものの、全体としては広々とした雰囲気の一戸建てが中心。特に城山通り沿いには集合住宅が少なく、空が広い印象。どの住宅も日当たりが良いのも特徴です。ただ、といっても、区画は50坪(165m
2)から100坪ほどが大半。広壮なお屋敷とまではいきません。
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宮の坂駅から経堂に向かう城山通り。この通り沿いには豪徳寺周辺より大きな家が多い |
宮の坂駅を渡る城山通りはさらにゆったりした住宅街を抜け、小田急線経堂駅の商店街にぶつかります。2駅間は歩いて10分ちょっとほどでしょうか、宮の坂駅前には商店街がありませんが、買い物は経堂あるいは隣の山下、あるいは上町利用が多いようです。
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山下駅前の商店街。右手にある中華料理店は1杯200円のラーメンを出し続けていることで有名 |
続く山下は小田急線豪徳寺と交差する駅。線路沿いから駅まで、駅からしばらくの間には商店街があり、市場や昔風の魚屋さんなどが点在しています。小田急線豪徳寺駅は急行が止まらないため、駅前もこぢんまりした風情。そのためか、山下駅周辺には昭和初期の、懐かしいような風情の店も残されています。一方でしゃれたパン屋さんや通をうならせるようなワインバーなども出来ているといいますから、少しずつ変化は始まっているのかもしれません。
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住宅街のイメージ写真としても使えそうな山下駅の経堂側、ゆりの木通りの風景 |
その印象が大きく変わるのは、山下駅の経堂側。駅近くから続く緑道、ユリの木公園などきれいに整備された街並みには南欧風の一戸建てやクラシカルな高額マンションなどが並び、一気にお屋敷風に。住所でいうと宮坂、赤堤、そして次の駅松原あたりは、世田谷区内でも知る人ぞ知るお屋敷街なのです。そのため、区画は大きくなり、住宅のしつらえも凝ったものに。多くの人が抱く、静かで緑が多く、ゆったりした世田谷の住宅街のイメージはこのあたりのもののように思われます。
ただ、この地域もすでに宅地化が古くから進んでいますから、今後、大きなマンションの建設はなさそう。住まいを求めるとしたら、地域になじむ、低層の小規模なマンションか、一戸建てか。いずれを選ぶにしても、予算的には数千万円から億単位で必要そうです。
続いては松原から下高井戸、京王線利用のエリアです。