高台は墓地に寺と住宅、
坂を下ると商店街
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桜の名所でもある谷中霊園。猫が昼寝する姿もよく見かけられ、のんびりした雰囲気 |
地形が分かると現在、その場所がどのようになっているかも分かります。まず、谷中霊園とその周辺、高台には今も多くの寺、墓地が残されています。寺の前は比較的広い通りになっており、多少商店がある場所もあります。それ以外の地域は住宅になっており、ところどころには昔ながらの住宅も残されています。
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夕やけだんだんと名づけられた階段の下にあるのが谷中銀座。その向こうに見えるのは不忍通り沿いのマンションなど |
谷中霊園から坂を下ると商店街です。有名なのは戦後すぐに自然発生的に作られたという谷中銀座。夕やけだんだんと名づけられた階段を下ったところにありますが、このあたり、驚くのは猫が多いこと。谷中霊園内も含め、一体何匹見かけたことか。いずれも街の人に愛されているようで、丸々と太っておっとりしています。日当たりの良い、のんびりできる場所が多い街ですし、猫と遊ぶ、気持ちに余裕のある人が多いということなのかもしれません。
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中央の細い通りの両脇に主に個人商店が並ぶ谷中銀座。魚屋さんや貝専門店などこだわりの店も多い |
さて、谷中銀座。細い道の両側に肉屋、魚屋、豆腐屋に衣料品店、飲食店と小さな商店が並びます。テレビでしばしば取り上げられたことのある店もあり、観光客で賑わいますが、特に観光客向けというわけではありません。ごく普通の生鮮食料品店が中心で、中には300円のお弁当を売るお惣菜屋さんなどもある庶民的な雰囲気。よく見ると各商店の看板のイメージを統一してあるなど、衰退する商店街の中にあってはがんばっています。そのせいか、商店街の中にはコンビニはゼロ。大資本の店舗は入りにくいようです。
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千駄木駅から谷中霊園方面に向かう三崎坂。坂の途中にはカフェや千代紙のいせ辰などがある |
谷中銀座以外でも、道はそれほど細くはないものの坂は多くが商店街になっており、中には江戸千代紙のいせ辰や菊見煎餅などといった老舗なども。ただ、場所によっては廃れてしまった商店街もあります。
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よみせ通りにある洋菓子の店、がようし。素材にこだわったやさしい味のお菓子が普段のおやつとして愛されている |
最近の注目は不忍通りと平行する、かつて藍染川があったよみせ通り、へび道と不忍通りの間を中心にしたあたり。この、ちょっと分かりにくいエリアには新しい感覚のケーキ店やカフェ、ブティックなどが登場しており、わざわざ訪ねてくるファンをつかんでいるのです。
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スーパーやドラッグストア、ファーストフードなどもある不忍通り。しかし中には桶屋さんや佃煮屋さんなど古そうな店もあり、他の街とは一味違う |
最後はマンションが並ぶ不忍通り。谷根千エリアである程度の規模のマンションが並ぶのはこの通り沿いだけで、通り沿いにはファーストフード店なども。しかし、全体的に言えば地元の個人がやっている商店がメインです。
最後はこの街に住む魅力と気になる住宅事情です。