住みたい街 首都圏/住みたい街の見つけ方

「知らない街で住まい探し」の事前準備術(2ページ目)

土地勘のない、知らない街で満足いく住まいを探すためには、その街や住みたい場所周辺の情報を事前に収集する作業が大事です。では、事前にどのようなことを、どこで調べれば良いのかを見ていきましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

商店街、学校のホームページで
街の活気や様子などを知る

商店街
スーパーと商店街、両方がある街のほうが競争があって、物価が安いことが多い
続いて、その街の暮らしやすさなどを商店街、町会などのホームページでチェックします。どんな点をチェックすればよいかは、「街情報サイトから読み取る、街の住み心地」という記事に詳述してありますので、参考になさってください。また、町会のホームページなども同じような観点でみてください。さらに、子どものいる家庭であれば、地元の小中学校などのホームページを見てみましょう。これについても、「子ども環境をチェック」という記事にチェック方法を説明してあります。

こうしたホームページを見る時にも写真は重要です。もちろん、掲出されている写真が街のすべてを写しているわけではありませんが、雰囲気は分かるはず。どんな店があるのか、道幅はどうか、大きな家が多いのか、古い家が多いのかなど、何が写っているのかを意識しながら見ると、街の大まかな雰囲気がつかめます。

自治体では子育て情報、
安全情報に歴史などをチェック

世田谷区役所
区役所や出張所など、地元の自治体の窓口は近くにあると便利。最近は駅前に出張所を作っている自治体も増えている
自治体のホームページのチェックも欠かせません。特に子どものいる家庭であれば、医療費、保育所、子育て支援や小中学校、公園などの位置など知りたいことはいろいろあるはず。たいていの自治体では子どもに関する施策はまとめて掲出していますから、そこを見るのが早道です。学校のホームページも自治体からリンクされていることが多いようです。

防災設備のある公園
公園は憩いの場であると同時に、災害時の避難場所となっていることも多い。中には災害時用の備蓄庫などがあることも
また、防災その他の情報も見ておきたいところ。防災あるいは安心・安全などというキーワードでまとめられています。ここでは、地域によって異なる、地震に対する危険度や、最寄の避難所などを見ておきます。防犯については、地元警察とリンクするなどして発生状況が掲出されていることが多いので、気になる人は周辺の犯罪の状況を見ておくと良いでしょう。

通学中の小学生
女性、子どもを狙った犯罪を防止するためには、犯罪情報を知ることも大事
各自治体、地元警察では最近、防犯関係の情報をメールで配信するサービスを行っていますが、これも利用価値大。特に子どもや女性を狙った犯罪は同じエリアで多発する傾向がありますから、犯罪発生を知っていることは予防につながります。住んでからも役立ちますので、住む予定の街でそうしたサービスが利用できるのであれば、登録をお勧めします。基本的には無料で利用でき、パソコン、携帯どちらでも受信できます。

緑道
散歩にはうってつけの緑道だが、場所によっては以前川だったということも
もうひとつ、できればチェックしておいていただきたいのは、街の歴史や地名の由来など。いつ、どのような目的で開発されたのか、元々はどのような土地だったのかを知ることは地盤や地形を知ることにもつながり、防災面で役に立ちます。今は無かったとしても、かつて川があった場所は低く、地盤が軟弱である可能性がありますし、斜面だった場合にはどのように造成されたかを調べておきたいところです。地名も同様で、水に関係するなど、低い土地を意味する旧地名の場所には注意が必要です。

全く知らない、土地勘のない土地だとしても、ここまでの事前準備をすれば、かなり現地がイメージできるようになっているはず。後は、現地を実際に歩いて情報を確認、住んでみたい街かどうかをチェックしてみましょう。
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