MRの転職/MR経験者の転職ノウハウ

MR経験者の面接対策(2ページ目)

MRの面接で最も重視されるのは、成果を上げるための工夫や戦略性を具体的な成功事例でわかりやすく説明できるかという点。MR経験者は、事前に成功事例のプロセスを5段階くらいに整理しておくのが効果的です。

高橋 俊夫

執筆者:高橋 俊夫

MRの転職ガイド


MRの面接は簡潔なコミュニケーション能力が問われる

MR経験者のみなさんは、ドクターとの短い面談時間の中で伝えたい内容を簡潔にわかりやすく説明できるスキルが不可欠であることは、身をもって感じていると思います。面接でもこの点は重要な評価要素です。日頃のドクターとの面談でこうしたスキルは身についているはずですが、日頃の仕事とは異なる面接という場面では、一生懸命になるあまり思わず長々と自己紹介をしてしまったり、説明が長くなってしまう場合がみられますので要注意です。

質問には最初に結論を述べる習慣を

面接のほとんどの時間は、面接官の質問に答える形になります。コミュニケーションスキルに対する良い評価を得るためには、質問に対する答え方が重要になります。心がけるのは「最初に結論を述べ、その後に簡潔な説明を加える」という話し方です。面接官は、より詳しく聞きたい点があればさらに絞り込んだ質問をしていきますので、そこでまた結論を述べて簡潔な説明を加えます。

このようなやりとりによって面接官は、関心を持った点に焦点を絞って気持ちよく面接を進めることができますので、自ずとコミュニケーションスキルの評価も高まります。答え方は面接の場で急に実践するのは難しく、日頃から話し方を習慣づけておくことが必要です。

取り繕った転職理由は逆効果

取り繕った転職理由はかえってマイナスに

取り繕った転職理由はかえってマイナスに

どの業界でも面接で転職理由や志望動機は聞かれますが、MRの面接では異業種よりもこの点がかなり重視されています。他の業界の営業職と比べてMRの転職率が高いわけではありません。製薬業界の中だけで見た場合、MRは他の職種と比べて相対的に流動性が高いため、採用後にまた転職されてしまうリスクに敏感になっているからだと考えられます。

そのため、転職理由や志望動機はかなり突っ込んで聞かれます。特に転職理由は面接官が納得できるまで聞かれますので、事前に十分整理しておくことが必要です。面接受けしそうな転職理由を取り繕っても、面接官は掘り下げて聞いてきますのですぐに答えに窮する結果となってしまい、かえって大きなマイナスになります。

もちろんいくら本音であっても、後ろ向きの転職理由だけでは面接の合格は望めません。主な転職理由が前向きなものであれば、多少ネガティブと思われる要素が加わったとしても面接を通過できないわけではありません。むしろ本音を隠していると思われてしまうことの方が面接ではマイナスです。

あるMRの方が転職相談に来られたときのことです。その時点では転職理由が十分整理されていないとご自身でも感じたようです。それから3ヶ月ほど経って「転職理由の整理ができたので本格的に転職活動を開始したい」と、再びご相談に来られました。この方はその後、第一志望の外資系大手製薬会社に合格。面接で転職理由や志望動機を聞かれても自信をもって答えられたそうです。転職理由をしっかり整理しておくと自信を持って面接に臨めますので、その意味でもよい結果につながりやすいといえます。

転職理由は志望動機と関連づける

志望動機も同様に十分整理しておくことが必要です。応募先企業に対する志望動機を転職理由と関連付けて整理しておくことが重要。志望動機を裏付ける具体的な根拠も準備しておきましょう。たとえば、開発力の高さに魅力を感じているのであれば、開発力の高さを表す具体的な内容として「開発パイプラインの状況」「革新的な医薬品名」「研究開発費の額」などを伝えられるように準備しておきます。こうした点を整理しておくためにも、事前の企業研究は不可欠です。各社とも自社サイトにプレスリリースを掲載していますので、企業の特長を理解するためにはプレスリリースの記事で情報収集するのが効率的です。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます