希望勤務地を実現しやすい

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勤務地希望の強いMRにとっては頼みの綱

MR経験者が転職する際にほとんどの人は多かれ少なかれ勤務地希望があります。なかには家庭の事情などで希望勤務地の実現が転職の最優先事項となっている場合もあります。しかし、製薬会社の正社員MR募集では勤務地希望を尊重する募集は限られている上に応募者も多いため、勤務地希望を実現するのは容易ではありません。

MR経験者を対象にしたコントラクトMRの募集では、初任配属地を明示した募集も多く、希望勤務地での配属を前提に応募することが可能です。そのため勤務地希望の強い方にとっては希望を実現するための有力な手段となっています。ただ、初任配属のときは勤務地希望を実現できる可能性が高いコントラクトMRですが、次のプロジェクトに変わるタイミングで希望勤務地でのプロジェクト案件がないということもありえますので、その点は十分理解しておくことが必要です。

 女性MRがライフイベントを乗り越える手段

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女性MRが結婚等で退社した後の復帰にも便利

結婚や出産といったライフイベントによってMRを続けられなくなる女性はまだまだ多いですね。そうした理由でMRとしてのキャリアが1年、2年と中断してしまうと、MRへの復帰はかなり難しくなってしまいます。

そうした中で女性MRの「MR復帰力」を高められるキャリア開発プログラムを持つCSOも出てきました。製薬会社からのコントラクトMRニーズの高い複数の領域の専門知識研修とコントラクトMR実務を連動させたプログラムで、コントラクトMRとして様々なプロジェクトに対応できるスキルを身に付けます。ライフイベントでMRとしてのキャリアが中断しても、再びMRに復帰できるチャンスが増えるのです。

未経験者にとっては正社員MRへの転職機会

給与水準の高さや雇用の安定性、営業職としての専門性の高さなどに魅力を感じてMRへのキャリアチェンジを目指す未経験者も多くいますが、製薬会社が正社員MRとして未経験者を募集する機会は少ないのが実情。そうしたなかでコントラクトMRは未経験者の採用も多く、MRへのキャリアチェンジの主要な機会となっています。また製薬会社の中には、最初から正社員への転籍を想定して未経験者をコントラクトMRとして受け入れる会社も増えてきていますので、コントラクトMRは製薬会社の正社員MRへの転職機会にもなっています。

CSO社内でのキャリアアップ

CSOにはプロジェクトマネジャー(PM)と呼ばれる管理職がいます。PMはプロジェクトメンバーの指導や動機付けといった人材マネジメントに加えて、クライアントである製薬会社との良好な関係構築を行います。

CSOにとっては「人材」が命ですからPMの役割はたいへん重要です。一般にCSOではPMはコントラクトMRからの内部昇進という形をとる場合が多いため、コントラクトMRにはこうした社内でのキャリアアップという道もあります。年収的にも製薬会社の営業所長レベルまたはそれ以上の水準も期待できます。

コントラクトMRへの転職における課題

以上のように多様な活用方法のあるコントラクトMRですが、転職先として検討する際の課題もあります。最大の課題は定年までの雇用不安。クライアントである製薬会社がCSOに対してコントラクトMRのオファーをする際には、気力・体力面での懸念や上司となる管理職よりも年上だとやりにくいということもあって、MR経験者でも年齢的には40代前半程度までの方を希望する場合が多いのが実情。そのため、40代の後半以降になってから担当可能なプロジェクトがなくなってしまうのではないかという不安があります。

従来はそれまでのCSOでの勤務実績をもとに、希望年齢を超える場合でもプロジェクトを担当できるようにCSOがクライアントを説得するというのが主な対応でした。これにより年齢が高くてもプロジェクトを担当し続けることができたケースもある一方で、勤務地も含めた希望に適したプロジェクトが見つからず退社に至ったケースもあるようです。

ただ、近年は製薬会社各社がPMS(市販後調査)をCSOに委託するケースが増えており、PMS担当者にはむしろベテランのMRを希望する傾向があるため、50代でも担当できるプロジェクトが増えてきています。今後もこうした傾向はさらに強まると考えられるため、従来からの最大の課題であった雇用不安は、今後かなり緩和されていくことも予想されます。

コントラクトMRの今後の動向

全MRに占めるコントラクトMRの比率は、イギリスで約30%、フランスで約20%、アメリカで約10%といわれているのに対して、日本では2014年で約6%ですが、2010年には3.9%でしたので着実に増加しているといえます。

また未経験者の採用においても、コントラクトMRとして実際に2年程度働いてもらった上で正社員としての転籍を判断した方が採用リスクを軽減できます。PMS業務をCSOに委託することで自社MRの負担を軽くしてMR業務に専念させるという方針の製薬会社も増えてきています。これらの点から考えますと、国によってMRの活動に対する法的な制約が違ったり医療用医薬品の流通制度が異なるなど事情が違いはあるものの、日本でもコントラクトMRの比率は高まっていく可能性が高いと考えられます。


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