線路を挟んで賑わう2つの商店街、
物価の安さは驚き
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きれいに整備された路面が印象的な遊座大山商店街。プロレスグッズ専門店など変わった店もある |
東武東上線大山といえば、電車に乗って買い物に訪れる人がいるほど物価の安さでは評判の街。駅北口側、板橋区役所側には遊座大山商店街、南口側の川越街道までの間にはハッピーロード大山商店街と2つの商店街があり、それぞれが安さ、工夫を競いあっているのです。
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定期的に発売される小判には通貨としてだけでなく、コレクションアイテムとしても人気があるそうだ |
実際の商店街を見てみると、遊座大山商店街は飲食店などが多く、名物は商店街独自で発行している小判。1枚500円で使える小判(かなりリアル!)を450円で発売、商店街でのお買い物を促進しているのです。また、石張りの街路はバリアフリーにもなっており、お年寄りにも優しい通りです。商店街途中には板橋区立文化会館もあり、各種イベントも身近に楽しめます。
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食料品、洗剤などの日用雑貨の安さは桁を間違えたかと思うほど。ただし、野菜などはかなり量が多い |
反対側のハッピーロード大山商店街は生鮮食料品店、ドラッグストアにスーパーなど200余店がアーケードの下に並び、野菜、肉、魚といった商品の安さは驚くほど。思わず、自分の地元の商店街と比べ、羨ましく思ってしまいました。全国チェーンよりも個人商店が多く、がんばる地元といった印象です。ホームページに商店街イベントの画像などをアップしている点も評価されます。
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季節感、郷土色豊かな商品が並ぶと評判だ |
また、この商店街の中には全国初の、地域の自治体との交流を目的としたアンテナショップがあり、近くは東京の八丈島、千葉の鴨川市から北海道、青森の市町村の産物が買えます。板橋区の支援があって実現したそうですが、地方出身者にとっては懐かしい味が手に入ると人気と聞きました。
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注意してみていると、何軒か固まってラーメン店があるようなエリアもある |
いずれも人通りの多い商店街ですが、歩いてみて目についたのはラーメン店の多さ。カフェ風あり、居酒屋のラーメンあり、徳島ラーメンありと百花繚乱といっても良いほどで、あまりマスコミには取り上げられていないものの、隠れたラーメン激戦区といっても過言ではないでしょう。また、飲食店ではインド料理、タイ料理などのエスニック系も多く、これは家賃の安さからとエスニック料理に詳しい人に聞きました。個人的には手作りの中華お惣菜が多かったのも気になるところ。もちろん、いずれもお手頃価格にボリュームありと若い人にはたまらぬ街です。
大山とその周辺の位置関係
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大山とその周辺の位置関係概念図。幹線道路に囲まれた場所であることが分かる |
池袋から3駅5分、
ちょっと歩けば都営三田線も利用可
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東武東上線大山駅。駅自体はこじんまり、小さい |
次に足回りを見ていきましょう。江戸時代には五街道のひとつ、中山道から分岐する旧川越街道と千川上水が交差する場所にあった大山は、古くから人、荷物の行きかう交通の要衝。その大山に東武東上線の駅が誕生したのは昭和6年。池袋から3駅、5分という近さです。
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板橋区役所。周辺には保健所など公共施設が多く、利用に便利 |
また、遊座大山商店街を抜けるとすぐのところに板橋区役所があり、ここには都営三田線板橋区役所前の駅も。大山駅からは徒歩10分ほどでしょうか、日比谷、大手町など都心のオフィス街に出るにも便利というわけです。ちなみに都営三田線は首都圏の鉄道の中では混雑度が低く、比較的快適な路線。利用しない手はありません。
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中山道の脇街道として整備された川越街道。板橋から中山道と別れ、川越へ向かう |
また、ハッピーロード大山商店街を抜けたところには川越街道をはじめ、環状七号線、中山道、山手通りと周辺には幹線道路が多く走り、首都高速5号池袋線の北池袋、板橋本町のICも近くにあります。車での移動にも便利な場所というわけです。
続いて次のページでは東武東上線大山の住宅事情、住宅価格を見ていきましょう。