武蔵大学のために作られた駅江古田、
現在は3校のキャンパスが点在
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千川通り沿いにある武蔵大学。緑の濃いキャンパスに歴史を感じる |
池袋から西武池袋線で7分。江古田は大学のために作られた駅です。というのは1922年に設立された武蔵高校(現在の武蔵大学)の創立者根津嘉一郎が西武池袋線の前身武蔵野鉄道(その後国土計画に買収されるも、今はその国土計画もない……)の株主だったため。学生を通わせるために駅を作ったということらしく、実際、駅が作られた当時は駅舎自体、もっと大学近くにあったと聞きました。
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日藝とも称される日大藝術学部は写真、映画など8学科を擁する芸術系の総合的な学部 |
その後、1929年に北口側に武蔵野音楽大学が設立され、次いで1939年に日本大学芸術学部が移転してきたため、江古田は以降学生街として知られるようになります。ここまで挙げた3校のほか、武蔵大学には中学、高校もありますし、北口側には都立豊島高校もあり、街を歩く人の平均年齢は他の街よりも高め。元気の良い街なのです。
その後、江古田駅を中心に北に都営大江戸線新江古田、南に東京メトロ有楽町線・同副都心線小竹向原が誕生、特に小竹向原が2008年に地下鉄2線が利用できるようになって以来、このエリアは少しずつ動き始めています。
今回取り上げる江古田駅周辺とはこのあたり
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江古田駅周辺の概念図。中野寄りにもうひとつ大江戸線新江古田駅があるが、マンション供給などの面から考え、今回は江古田から小竹向原方面を取り上げた |
駅舎は2011年度目指して工事中
南口側には飲食店など多数
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新しくなった橋上の駅舎。お隣東長崎なども含め、西武池袋線の駅はどこも変わりつつある |
では、実際の街を歩いて見ましょう。まず、駅。駅舎は完成しているものの、出入り口、駅前などは現在工事中で完成は2011年度になる予定。西武池袋線の駅周辺はバスやタクシーが入れないような狭い場所が少なくありませんが、江古田も同様でしたが、今回の整備で駅前が広がれば、もう少し、人の流れもスムーズになることでしょう。ちなみに、ちょっと脱線すると西武池袋線沿線では他の駅でも駅前整備が急ピッチで進められています。
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駅近くには飲食店が並ぶ。中にはレトロな雰囲気の喫茶店なども |
さて、武蔵大学のある南側に出てみます。飲食店の多い細い道を抜けるとすぐに千川通り。通り沿いのはマンションが並び、中野行きのバスが通ります。このエリアは中野区と隣接しており、中野駅まではバスで15~20分ほどの距離のため、買い物、遊びにと中野に出る人が多いのです。しかし、マンションがあるのは通り沿いだけ。一本入ると、一戸建てやアパートなどが中心の住宅街。静かなものです。
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環七通り沿いには西武有楽町線の新桜台駅がある。その次の駅、小竹向原では西武有楽町線に加え、東京メトロ有楽町線、同副都心線が利用できる |
その千川通り沿いにあるのが武蔵大学。千川通りは大学を過ぎてすぐに環状七号線と交差、環七沿いには西武有楽町線新桜台の駅があります。駅前以外は車での移動にも便利なロケーションというわけです。また、環七と江古田駅の間にはあまり賑やかとはいえませんが、江古田ゆうゆうロード(栄町本通り)という商店街があります。
続いて次のページでは西武池袋線江古田北口と小竹向原駅にかけての住宅事情、住宅価格を見ていきましょう。