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鴻上尚史監督が語る 恋におちるメカニズム2(2ページ目)

映画『恋愛戯曲~私と恋におちてください。~』の鴻上尚史監督にインタビュー。恋を始めるために必要なこととは? アドバイスをいただきました。

石田 陽子

執筆者:石田 陽子

恋愛ガイド

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大切な人に思いを伝えるために

恋愛戯曲
あなたは、大切な人に言葉で思いを伝えていますか?(C)2010「恋愛戯曲」製作委員会
■では、鴻上監督が大切な人に思いを伝えるために心がけていることは?

鴻上監督:全部言う、それしかないですね。全部言葉にして、「分かって」「気持ちをくみとって」ということをしない。恋人でも、親でも、親しければ親しいほど、大切な人には思いを言語化していくしかないんです。

ただ、それは「理解し合いたいから」「1つになりたいから」と目的を決めてしまうのではなく、お互いの違いを明確にするために言葉を使うんです。何に気持ちいいと思うか、快適さを感じるかは、人によって違うんです。

たとえば、カップルがいたとします。彼は脂っこい食べ物が好きだとして、彼女は苦手だった。「脂っこいものは苦手だけど、彼が好きだから何回かに1回は一緒に食べてもいい」と彼女が言っても、それは食べ物の好みを彼に合せて変えるというわけではないんです。彼の喜ぶ顔が見たいから時々は付き合うけれど、体調が悪いときはダメなんだと言葉で伝えて会話が成立することが大事なんです。

■うんうん、そうですよね。

恋におちるために

恋愛戯曲
改めてコミュニケーションの大切さを教わりました(C)2010「恋愛戯曲」製作委員会
鴻上監督:だから、恋愛に飛び込めないで一歩を踏み出せない人達も一度会話してみるといいんだよね。どんな人間関係を求めているのか、言葉にしてみるんです。僕らは賢くなってしまって、予備知識として「恋愛はどんなに人を傷つけるものか」「恋愛は人を苦しめるものか」を知ってしまったんだけど、でもそれはあくまで一般論で、自分とは違う話なんだからコミュニケーションしてみないと分からないんですよ。

演技の話になるけど、俳優さんに「こういうのやってくれませんか?」と言うと、「それ、つまらないでしょう」と答える人もいるけど、「とりあえずやってみませんか?」と。キャラクターも体格も違う人がやると全く同じ演技にはならないし、やってみないと分からないんですよね。

頭の中で判断して無理だ、ダメだと決めつけるのは空想でしかないので、人生は実際に体験することで人生のおもしろさや楽しみも経験してみるといいかなと思いますよ。

■そうですよね! 鴻上監督、本当にありがとうございました。
恋も仕事も前向きに楽しんでいきたいという女性にこそ、自分と向き合う時間は必要かもしれません。そして、自分の思いを大切な人に言葉で伝えていくことが大事なんですね。

『恋愛戯曲~私と恋におちてください。』~

恋愛戯曲
(C)2010「恋愛戯曲」製作委員会
【作品情報】
2010年9月25日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネセゾン渋谷、新宿武蔵野館にて全国ロードショー!
■監督・脚本:鴻上尚史 
■プロデュース:春名慶
■出演:深田恭子 椎名桔平
    塚本高史 中村雅俊(友情出演) 清水美沙 西村雅彦 井上順
(C)2010「恋愛戯曲」製作委員会 
■配給:ショウゲート
■公式サイトhttp://www.koiochi-movie.jp/




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