ベビーカーをはじめ、育児用品を購入する際に「安全基準」、「安全規格」のマークをもとに判断されている方も多いでしょう。しかし輸入品が増えるに従い、安全基準の種類も増え、さらに保険や検査機関の名称と安全基準が混同されることもしばしば。そこで日本国内でよく見かける安全規格、保険についてまとめてみました。
※ベビーカー以外に適用される安全基準も掲載しています。
SGマーク
国内メーカーのベビーカー、ベビーラック、自転車用ヘルメットなどに付与されています
育児用品によく見られるマークのひとつ、SGマーク。乳幼児用ベッドなどの一部製品を除き、法的に義務付けられているわけではなく、業界やメーカーの自主規制にによる日本独自の安全基準です。
SGとは「Safty goods」の略号で、乳幼児用品、福祉用具、家具、自転車、レジャー用品などが対象です。(財)製品安全協会が定めており、SGマークが表示された製品に欠陥があり、その欠陥により人身事故が起きた場合には最高1億円の賠償措置が施されます。
SGマークの基準は用品の分類によって定められており、社会環境の変化などによって不定期に見直されています。最近ではベビーカー(SG分類上は乳母車)、抱っこ紐(SG分類上は子守帯)は2009年3月にも改定が行なわれ、より欧米規格に近づけた基準となりました。
とくに大きく変化したのはベビーカーのA型、B型の分類です。従来は生後24ヶ月までとされていた使用期間が、それぞれ最大48ヶ月までとなったのです。これをきっかけに、国内ブランドにおいても2歳以上でも使えるロングユースモデルがリリースされるようになりました。
STマーク
主におもちゃに付けられるマークで、ベビーカーは対象外
(社)日本玩具協会の制定した「おもちゃの安全基準」に合格した玩具に付与されるマークです。14歳までの子供を対象としたおもちゃに表示されていますが、スポーツ用品や水中用品などはSTマークの対象外となります。検査項目は機械的および物理的特性・可燃性・科学的特性などで、厚生労働省が定める食品衛生法の他、EN71なども検査項目に採用しています。
万が一、STマーク付きの玩具で事故が起こった場合には、最大で対人1人1億円、対物2千万円、見舞金30万円の共済金を契約者(メーカー)に支払う制度があります。