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経済格差が子どもの体験格差と年収格差を生む!?(2ページ目)

子育て世代に注目して欲しい調査の中間報告が発表されました。その調査でわかってきたことは、子どもの養育環境、そして、家計を考える上で参考になると思います。中間報告の概要をご紹介します。

執筆者:小川 千尋

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マイナスの連鎖になりそうなら知恵で断ち切ることを考えて

家庭の経済格差が子どもの学力格差を生むことは、多くの社会教育学者の研究で明らかになっています。と、同時に、体験格差をも生んでいることが、この調査でわかってきました。家庭の経済格差→体験格差→学力格差という図式になり、学力格差は年収格差へとつながり、出発点の「家庭の経済格差」へ戻ります。これは、子世代の体験格差→学力格差……というように、格差の連鎖がエンドレスに続くことになります。

プラスの連鎖なら何の問題もありません。でも、マイナスの連鎖になりそうならどこかで断ち切らねば。つまり、皆さんの世代で断ち切る努力をして欲しいのです。そのためには、子どもの「体験量」を増やすことが大切なのですね。とはいえ、何を体験させるにもお金が……。確かに、その通り。ですから、今一度、家計を見直して、「体験」に充てるお金をできるだけ捻出するようにしましょう。その一方で、お金がかからない、または、かかるお金をできるだけ抑えて「体験」する工夫もしたいもの。

たとえば、「動植物とのかかわり」は安い花の苗を1株買ってきて育てる、犬やネコなどのお金のかかるペットの代わりに安上がりなメダカを飼ってみるなど。「友だちとの遊び」は、ボランティアで行われている野球やサッカーなどのスポーツチームに参加するのもよし。「自然体験」は入場料無料のレジャー施設を利用したり、田舎に里帰りしたときにたっぷり体験させるなど。「地域活動」は家族で参加して「家族行事」と一緒にしてしまう、「家事手伝い」は根気よく手伝わせるなど。無料で借りられる図書館から借りて読ませるのもいいですね。

知恵を絞ればアイディアはたくさん出てくると思いますよ。知恵を絞るのはタダですからね。大いに絞って、「体験量」を増やしましょう。子どもの「体験量」と親子の絆の深さは比例するものだとガイドは信じます。絆が深まれば、家族でお金の問題にも楽しく取り組めると思います。


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