リフォームトラブル
親切心が仇になった? 終わって分かった入らない収納
リフォームプランの途中変更は、慌しくなりがちなので、見落としや勘違いが起きやすく注意が必要
テレビのリモコンや薬箱など雑多なモノが次々と収納され、これは便利! と思ったの束の間、絵本などの大判の本を入れると扉が閉まらない。
そこで奥行を測ってみると28cmしかないことが分かり、早速リフォーム業者に連絡した。しかしその旨を伝えると、「当初の約束通り全体の奥行を30cmで作ってある」 と言う。
よく話を聞いてみると、実は扉付きに変更された時点で家具職人さんは棚板の裁断を終えていたのだが、「奥行をできるだけ薄くしたい」 という要望を踏まえ、わざわざ棚の裁断をしなおし、厚み2cmの扉を含めて奥行30cmで作り直してくれたと言う。
確かにその職人さんの気持ちは嬉しいが、Aさんは内部の奥行が変わるとは思っていなかったし、その旨も知らされていなかった。何より絵本やが入らないようでは、リフォームした意味も半減してしまうので、今後どうするかリフォーム業者と話し合うことになった。
リフォームトラブル
解決は半年後! 不満な上に身も心も疲れ果て
リフォームで多いのは、「言った・言わない」のトラブルです。思い違いが無いようにメモはしっかり取っておきましょう
【Aさんとリフォーム業者の話し合い】
リフォーム業者は 「内部で30cmとは聞いていない」 と主張。Aさんは 「大きな本を収納したいと伝えた」 と主張。
打ち合わせの時に取られたメモには、奥行30cmとしか記載がなく、どちらが正しいかは曖昧。
また扉付きに変更になった時点で、リフォーム業者から奥行の変更が発生する旨の説明はされておらず、変更後の図面も渡されていなかった。
全て作り直しとなると費用の問題だけでなく、工期も長くなってしまうことから、本を入れる部分の扉6枚を外して使うことになり、「外した6枚分の扉の費用\120,000+\20,000をリフォーム業者が負担、Aさんの支払う最終金から\140,000を値引く」 という内容で合意した。
これらの話し合いには時間が掛かり、結論が出たのは工事が終わってから半年後。収納を見るたびに扉が無い部分が気になるし、しかもせかっくの職人さんの好意を無為にしたような気もして、Aさんは身も心も疲れ果ててしまった。
次のページは、今回のリフォームトラブルの原因となった3つのポイントをご紹介します。