家庭内事故での死亡者数は年々増えています。その数はなんと交通事故での死亡者数よりはるかに多い状況です。今回は、家の中に潜んでいる危険個所のチェックと、安全対策リフォームをご紹介します。

家庭内事故の死亡原因で多いのは、転倒や溺水

緊急車両

油断が大敵!事故が起きる前に安全対策リフォーム。

厚生労働省調べによると、家庭内事故の死亡原因として多いのは、スリップやつまずきによる転倒や転落、階段からの転落、浴槽内での溺水、浴槽への転落、誤えんなど(※)。毎日何気なく暮らしている家のあちこちに、危険ゾーンが潜んでいます。

お年寄りや小さな子ども、妊婦さんがいる家はもちろんのこと、家族全員が安全に暮らせる我が家にするために、危険個所の対策リフォームをしておきましょう。DIYでもできる手軽な方法もあります。

※平成21年人口動態統計年報主要統計表 第18表家庭内における主な不慮の事故の種類別にみた年齢別死亡数・構成割合より

 

重症化しやすい階段での家庭内事故、足元が暗い階段は危険

階段で遊ぶ子供

階段からの落下は重症化しやすく、幼児と高齢者には危険ゾーンに。

家庭内事故の中でも多いのが階段からの転倒です。階段での事故は重症化しやすく、お年寄りや足元の見えにくい妊婦さん、階段を上手に降りることができない幼児にとって大きな危険ゾーンになっています。

事故の原因は、足の踏み外しや滑り、足元の見えにくさなどです。これらをひとつひとつ対策して、安全な家にしましょう。

まず階段に手すりが無い場合は、できるだけ速やかに手すりの取り付けリフォームを行いましょう。また足元が薄暗い階段は危険です。足元まではっきり見える明るい照明を取り付けましょう。

注意したいのが、階段全体は明るいのに、足元が身体の陰になって薄暗くなってしまっているケースです。足元がはっきり見えるよう、照明器具は明るさだけでなく、取り付け位置もよく確認しましょう。足元を的確に照らす、照明器具付きの手すりもあります。

 

階段照明

LED照明内臓の光る手すり。停電時にはバッテリーで自動点灯するタイプもある(オーデリック

 

階段の安全性を高めてくれるカーペット

階段の安全性を高めるリフォームでのお勧めは、カーペット敷きにすることです。カーペットは摩擦係数が高いので、滑りにくく、衝撃を吸収するので転倒事故が起きてもケガが小さくて済みます。また、ふみ心地が柔らかいので、足腰に優しい階段になります。

カーペット以外にも、コルクを薄くスライスして階段材にしたものもあります。こちらも滑りにくく、身体の当たりが柔らかい階段材です。ともに今ある階段の上から張るだけなので、とても簡単なリフォームで、家庭内事故の対策ができます。


コルクの階段材

身体にやさしいコルクの階段材。リフォームも簡単。


幼児がいる場合には、階段に上っていかないようベビーフェンスを取り付けるのを忘れずに。階段は上りより下りが危険であることを知っておきましょう。

家庭内事故のデータ以上に危険な浴室に要注意

浴室で起きる家庭内事故には、ヒートショック、溺死、転倒などがあります。ヒートショック現象とは、寒い浴室にいきなり入ることで血圧の急降下と急上昇を繰り返し、高齢者は死亡に至ることもある危険な現象です。

このヒートショックによる死亡者数は、事故死ではなく病死でカウントされているケースも多いので、家庭内事故のデータよりはるかに大きな数になると推察されます。

風呂画像

イマドキのシステムバスは暖房付きで、断熱材でまるごとくるんで冬でも暖かい(パナソニック


対策は、お風呂場を暖かくし、ぬるめのお湯にゆっくりつかることです。今ある浴室や洗面所に暖房を取り付けるリフォームをするだけでも、安全性が格段に高まります。ぜひ次の冬がくるまでに対策しておいて頂ければと思います。

また古い家は窓の断熱性能が低いので、暖房しても窓から冷気がどんどん入ってきます。内窓の取り付けなど、窓の性能を上げるリフォームも忘れずに行っておきましょう。

浴室では小さなことでも大事故につながる

アメニティグッズ

浴室内にガラス製品やとがったものは持ち込まない。

お風呂は裸で入ります。当たり前ですが、身体が無防備になるので、小さなことでも大事故につながってしまいます。他の部屋より更に安全に気を配って対策していきましょう。

まず浴室内には、ガラス製品や身体を傷つけるような先がとがったものを持ち込まないことが肝心です。体勢を変える場所には必ず手すりを取り付け、浴室マットを敷いている家は、滑って転ばないようシッカリ固定しておきましょう。

意外な危険は浴槽にためたお湯です。小さな子どもが浴槽内に転落して溺死する家庭内事故が起きています。お風呂のお湯は浴槽内に長時間ためるのは避け、お湯が入っている間はシッカリとしたフタをしめておきましょう。

 

次のページは、油料理が多い家は要注意、キッチンでの事故、そしてDIYで対策できる家の中の危険個所をご紹介します。